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特集 プロテインキナーゼCの多様な機能
記憶とPKC
著者: 山本隆1 八十島安伸1
所属機関: 1大阪大学人間科学部行動生理学講座
ページ範囲:P.278 - P.280
文献購入ページに移動 記憶の形成や保持に関する脳内過程の生物学的要素として,シナプス伝達効率の長期増強(LTP)や長期抑圧などのシナプス可塑性が考えられている。記憶はその保持期間や形態によって大別すると,短期記憶と長期記憶,作業記憶と参照記憶,陳述記憶と手続き記憶などに分類できる。これらの記憶が細胞レベルでのシナプス可塑性とどのように関連するのかという問題が,記憶の神経科学的研究の大きなテーマである。本稿では,細胞内情報伝達系の主要な酵素の一つであり,シナプス可塑性に関連するとされるプロテインキナーゼC(PKC)が,行動レベルでの記憶過程とどのように関連するのかを示す知見を紹介する。
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