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文献詳細

雑誌文献

生体の科学49巻4号

1998年08月発行

特集 プロテインキナーゼCの多様な機能

脳虚血とPKC

著者: 西澤茂1

所属機関: 1浜松医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.287 - P.289

文献概要

 細胞外から種々の刺激,情報(signal)が細胞膜に到達し,これらの情報に応じた機能を細胞が発現するためには,効果器を備えた細胞内に情報が細胞膜を越えて伝達されなければならない。こうした,細胞外から細胞内への情報伝達機構(signal transduction)には細胞内に存在するprotein kinase C(PKC)が大きな役割を担っている1)
 細胞膜に到達した情報は,細胞膜に存在するphospholipase C(PLC)を活性化し,この結果膜の構成要素であるphosphatidyl inositolの加水分解が起こり,inositol triphosphate(IP3)とdiacylglycerol(DAG)が産生される。IP3は細胞内のCa2+遊離に関係し,DAGはCa2+の存在下にPKCを活性化する。活性化されたPKCは細胞内の種々の標的蛋白をリン酸化し,これにより情報に応じた細胞機能が発現されることになる1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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