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特集 神経系に作用する薬物マニュアル1998 Ⅰ.受容体に作用する薬物 2.Gタンパク共役型 2)ペプチド受容体
タキキニン受容体
著者: 鈴木秀典1
所属機関: 1日本医科大学薬理学教室
ページ範囲:P.398 - P.400
文献購入ページに移動 哺乳類のタキキニン受容体は現在NK1,NK2,NK3の3種類が知られており,それぞれの受容体に対して,タキキニンと総称される神経ペプチドのうちsubstance P(SP),neurokinin A(NKA),neurokinin B(NKB)が高い親和性を持つ。3種類の受容体間の相同性はアミノ酸レベルで約70%である。細胞内情報伝達系に関しては,いずれの受容体もGタンパク質と共役し,主にイノシトールリン脂質代謝を活性化する。受容体の分布は大まかにいえば,NK1受容体は末梢組織と中枢神経系,NK2受容体は末梢組織,NK3受容体は中枢神経系に存在する1)。しかし,受容体とリガンドであるタキキニンの間にはその分布にミスマッチもある。たとえば,脊髄後角においてNKAが存在し,NKA適用によって脊髄細胞の脱分極も観察されるが,NK2受容体はほとんど存在しない2)。このような組織においては,NKAはNK1受容体に作用している可能性もある3)。
最近になって,非定型的なオピオイド受容体として知られていたhKIRがNKBに高い親和性を持ち,アフリカツメガエル卵母細胞に発現させるとNKB刺激によってCa2+依存性Cl-電流が観察されることが報告された4)。
最近になって,非定型的なオピオイド受容体として知られていたhKIRがNKBに高い親和性を持ち,アフリカツメガエル卵母細胞に発現させるとNKB刺激によってCa2+依存性Cl-電流が観察されることが報告された4)。
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