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特集 神経系に作用する薬物マニュアル1998 Ⅱ.チャネルに作用する薬物 放出チャネル
リアノジン受容体とIP3受容体―リアノジン受容体
著者: 飯野正光1
所属機関: 1東京大学医学部薬理学講座
ページ範囲:P.421 - P.423
文献購入ページに移動植物アルカロイドのryanodineが強く結合するためにこの名称があるが,ryanodineは動物の生体内での生理的なアゴニストではない。生理的な活性化因子として最も重要なのはCa2+イオンであり,このためCa2+によるCa2+放出(Ca2+-induced Ca2+release,CICR)機構1)とも呼ばれる。カルシウムに対する感受性は,2型>1型>3型の順で高いとする考えが有力である。骨格筋の興奮収縮連関では,ジヒドロピリジン受容体(L型電位依存性カルシウムチャネル)からの直接の情報を受け取って開口する。また,カルモジュリンもリアノジン受容体の機能を制御し,低濃度Ca2+存在下では促進作用を,数μM以上の高濃度Ca2+存在下では抑制効果を現す。
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