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特集 神経系に作用する薬物マニュアル1998 Ⅳ.代謝的に作用する薬物
アロマターゼ
著者: 沼澤光輝1
所属機関: 1東北薬科大学第一薬品分析学教室
ページ範囲:P.475 - P.477
文献購入ページに移動アロマターゼ活性は胎盤,卵巣,精巣や脂肪組織などにみられ,閉経前の女性では卵巣が,一方,閉経後は脂肪組織がエストロゲンの主な産生臓器となる。アロマターゼはフラビン蛋白NADPH-P-450還元酵素を経由してNADPHより電子を受け取り,3回連続してアンドロゲンの19位メチル基を酸素化する。このとき3分子のNADPHと3分子の酸素が要求されるが,19-ヒドロキシ体→19-オキソ体を経て19-メチル基がギ酸として脱離するとともに,1β,2β水素が立体選択的に除去され,エストロゲンが産生する。
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