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文献詳細

雑誌文献

生体の科学49巻5号

1998年10月発行

文献概要

特集 神経系に作用する薬物マニュアル1998 Ⅳ.代謝的に作用する薬物

一酸化窒素合成酵素

著者: 横井功1

所属機関: 1岡山大学医学部分子細胞医学研究施設神経情報学部門

ページ範囲:P.478 - P.480

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 L-arginine(Arg)からNOを合成する一酸化窒素合成酵素(NOS)は,いろいろな種類の細胞に備わっている。このため,一般にはNOSをその性質から,1)血管内皮細胞に存在するeNOS,2)lipopolysaccharide(LPS)などにより誘導されるiNOS,および3)構成酵素であるcNOSとに大別している。神経細胞に含まれるNOSはcNOSであるが,nNOSあるいはbNOSと呼ぶことがある。NOSはNOの合成のために基質であるArg,補酵素のFAD,FMN,tetrahydrobiopterin(H4BP),さらにNADPH(酸素供給源)を必要とする。また,eNOSとcNOSは酵素分子に結合したcalmodulinにCa2+が結合することにより活性化される。従って,NOSと基質の結合に影響する薬物(特異的NOS阻害剤)のほか,これらの補酵素などの代謝に影響を与える薬物(非特異的NOS阻害剤)もNOS活性に影響を与える。本稿では市販薬物に的を絞って紹介する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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