文献詳細
特集 神経系に作用する薬物マニュアル1998
Ⅳ.代謝的に作用する薬物
ドーパミンヒドロキシラーゼ
著者: 小島幸一1 永津俊治2
所属機関: 1食品薬品安全センター秦野研究所生化学室 2藤田保健衛生大学総合医科学研究所分子遺伝学研究部門
ページ範囲:P.488 - P.489
文献概要
歴史的にみて最初に研究された阻害剤は,基質類似体のベンジルオキシアミンやベンジルヒドラジンである2)。ついで,DBHが銅酵素であることが解明され,ジエチルジチオカルバミン酸3)のような銅のキレート剤が研究された。抗アルコール中毒剤のジスルフィラムは生体内でジエチルジチオカルバミン酸に還元されて,本酵素を阻害することがわかり4),当初考えられたアルデヒド脱水素酵素の阻害とともに,DBHの阻害が抗アルコール中毒作用の機構と考えられている。
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