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文献詳細

雑誌文献

生体の科学49巻5号

1998年10月発行

文献概要

特集 神経系に作用する薬物マニュアル1998 Ⅴ.その他

抗うつ薬

著者: 本橋伸高1

所属機関: 1国立精神・神経センター武蔵病院

ページ範囲:P.508 - P.511

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 抗精神病薬開発中に生まれた三環構造を有するimipramineと,結核治療中に気分が高揚することから偶然生まれたiproniazidが最初の抗うつ薬であり,前者はノルアドレナリンやセロトニンの再取り込み阻害作用を有すること,後者はモノアミンの分解酵素であるモノアミン酸化酵素(MAO)の阻害作用を有することが判明した1)。従って,以後の抗うつ薬の開発はモノアミンの再取り込み阻害作用を有するものか,MAO阻害作用を有するものが中心になっている。抗うつ薬は様々な神経伝達物質受容体にも作用するが,それらは主として副作用と関係すると考えられている。ムスカリン性アセチルコリン受容体は抗コリン作用(霧視・口渇・洞性頻脈・便秘・尿閉など)と,ヒスタミンH1受容体は抗ヒスタミン作用(鎮静・眠気など)と,さらには,α1-アドレナリン受容体は交感神経遮断作用(起立性低血圧・鎮静など)とそれぞれ関係する1-4)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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