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文献詳細

雑誌文献

生体の科学49巻5号

1998年10月発行

特集 神経系に作用する薬物マニュアル1998

Ⅴ.その他

中枢神経系刺激薬

著者: 大森哲郎1 小山司1

所属機関: 1北海道大学医学部精神医学教室

ページ範囲:P.515 - P.517

文献概要

 中枢神経系刺激薬という言葉に厳密な定義はない。精神刺激薬(psychostimulant)は同義に用いられるが,これにも明確な定義はない。狭義には覚醒剤(methamphetamine,amphetamine)およびその類似薬物にほぼ限定して用いるが,コカインを含める場合もある。より広義には刺激性の向精神作用を有する薬物全般を指し示す。本項では広義にとり,覚醒剤およびその類似薬物に加え,コカイン,フェンサイクリジン,大麻,カフェインなどについても解説することとする。
 これらの薬物の一部は,その覚醒作用や気分高揚作用を利用して精神疾患の治療薬として用いられている。しかし,程度と性質は異なるにせよ,いずれの薬物も依存状態を形成しやすい。また一部の薬物は,特に慢性使用した場合には,精神分裂病や躁うつ病と類似した症状を出現させる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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