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腦呼吸に及ぼす麻酔劑の作用に就いてはJ.H.Quastel以來廣く研究されているが,barbiturate(B)を中心とするhypnoticaに關係したものが最も多い。これら麻酔劑の作用機序に就いては,Quastel1)は當初,glucose(G),lactate(L),pyruvate(P)を基質とした際の02−消費の減少及びメチレン青褪色時間の延長する成績から主として糖系物質の細胞内酸化(嫌氣的並びに好氣的)の抑制に因るものとした。しかし後にchloretoneを用いた實驗2)に於いて,青酸の影響のもとに赤血鹽脱水素酵素系に於ける發生CO2量から脱水素酵素に對する麻酔劑の作用を疑問視すると共にflavoproteinを抑えるものと推論訂正している。Greig3)もまたpentobarbitalを用いた成績からflavoprotein乃至cytochrome bを抑えるものと推論している。これに對してethylurethane(U)に關する研究は比較的少く,Battelli & Stem4)等の古典的研究から1930年5)6)前後にかけて若干見られる程度であつて,その作用機序もbarbiturateに準ずるものと大雑巴に考えられている。
近來は,麻酔劑としてよりもむしろUの放射樣能(radiomimetic action)に就いて報告されているものが多い。
近來は,麻酔劑としてよりもむしろUの放射樣能(radiomimetic action)に就いて報告されているものが多い。
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