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脊髓リンパ心臟中枢の活動電位に関する研究
著者: 岡田博匡1
所属機関: 1鳥取大学医学部生理学教室
ページ範囲:P.177 - P.180
文献購入ページに移動 カエル及びガマにおいてはリンパ心臓は4個存在し律動的に搏動している。この搏動の発生機序については古くより多数の研究がなされ,脊髄の特定部位の破壞或いは特定の脊髄神経の切断によつて正常リンパ心臓搏動が停止することより,脊髄に所謂搏動中枢が存在すると考える研究者1)2)3)4)5)6)7)8)9)10)が多かつた。また1930年Brücke及びUmrath11)はⅩⅠ脊髄神経より律動的な活動電位を描写することに成功した。私12)も氏等の見解の正否を確かめる為ⅩⅠ脊髄神経前根よりリンパ心臓搏動に一致する活動電位を描写し,リンパ心臓は脊髄リンパ心臓中枢に発生する律動的な衝撃群によつて搏動するものであると考えるに至つた。しかし,搏動中枢自身から衝撃を誘導することはいまだ試みられていなかつた。この度私は微小電極を脊髄の特定部位に挿入することによつて,リンパ心臓搏動のリズムに一致して出現する単一ノイロンよりの活動電位を誘導することができたので,この方法によつて中枢の局在部位及びその活動状態を研究した。その結果を次に報告する。
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