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綜説
聽覚末梢機構の現段階
著者: 勝木保次1
所属機関: 1東京医科歯科大学生理学教室
ページ範囲:P.252 - P.258
文献購入ページに移動 現代生理学の急速な進歩については,毎月の外国雑誌を一見する時いつも「やつたな」と驚かされる論文を見出す事でも知られる。勿論最近は外国との文通が盛んとなつたので絶えず学会の模様を知らせてくれるし,又個人的に意見をのべてくれる人も多くなつたので,以前とちがつて,可成りよく世界情勢がわかる様になつた為,いつも追いかけられる様な焦燥感にかられる人も少くあるまい。さきに筆者が滞米中求められて聽覚生理学の近況をのべてから1)まだ一年有余にすぎないにもかかわらず,更に一段の発展がとげられた。
この発展は主にG. v. Békésyと田崎によつてなされたもので,最近入手したJosiah Macy,Jr. FoundationのNerve Jmpulseに関するSymposiumの記録(これは1953,March,4. 5,6に行われた)中H. DavisはMechanismof Hearing2)と題して詳しく述べている。聽覚生理学に興味をもたれる方々に是非一読をすすめたいものの一つである。この中に筆者も爼上にのせられているが,この点について辨明を要するので,本文をかりて最近の紹介を兼ねて筆者の考えを述べて見たい。
この発展は主にG. v. Békésyと田崎によつてなされたもので,最近入手したJosiah Macy,Jr. FoundationのNerve Jmpulseに関するSymposiumの記録(これは1953,March,4. 5,6に行われた)中H. DavisはMechanismof Hearing2)と題して詳しく述べている。聽覚生理学に興味をもたれる方々に是非一読をすすめたいものの一つである。この中に筆者も爼上にのせられているが,この点について辨明を要するので,本文をかりて最近の紹介を兼ねて筆者の考えを述べて見たい。
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