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特集 トランスポーターの構造と機能協関
Na+依存性アミノ酸トランスポーター
著者: 金井好克1
所属機関: 1杏林大学医学部薬理学教室
ページ範囲:P.291 - P.297
文献購入ページに移動 哺乳類のアミノ酸輸送機構は,1960年代から主に培養細胞を用いて詳細な研究がなされるようになり,アミノ酸の分子的多様性を反映して多くの輸送系(transport system)が同定されてきた1,2)。しかし,個々のアミノ酸に対して個別の輸送系が存在するのではなく,それぞれのアミノ酸が基質選択性の重なる複数の輸送系にまたがって輸送されるといった形で,アミノ酸輸送機構が構築されている。
哺乳類アミノ酸輸送系は,輸送基質によりおおまかに中性アミノ酸輸送系,塩基性アミノ酸輸送系,酸性アミノ酸輸送系に分類され,それぞれがNa+依存性のあるものとないものとにさらに分けられる1,2)(表1)。Na+依存性の輸送機構は,後述のように二次性能動輸送に分類され濃縮性が高く,濃縮性の輸送を行わないNa+非依存性の輸送機構とは異なった生理的役割が賦与される。
哺乳類アミノ酸輸送系は,輸送基質によりおおまかに中性アミノ酸輸送系,塩基性アミノ酸輸送系,酸性アミノ酸輸送系に分類され,それぞれがNa+依存性のあるものとないものとにさらに分けられる1,2)(表1)。Na+依存性の輸送機構は,後述のように二次性能動輸送に分類され濃縮性が高く,濃縮性の輸送を行わないNa+非依存性の輸送機構とは異なった生理的役割が賦与される。
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