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自己免疫性カルシウムチャネル病としての筋無力症候群
著者: 高守正治1 駒井清暢2 岩佐和夫2
所属機関: 1金沢西病院脳神経センター 2金沢大学医学部神経内科
ページ範囲:P.329 - P.336
文献購入ページに移動LEMSは悪性腫瘍の患者に合併あるいは腫瘍の発見に先行し,遠隔・非転移性に発症する一連の神経疾患―傍腫瘍性神経症候群の一つである。その発見は1953年,47歳の肺癌患者の手術中にみられた麻酔薬に対する異常反応がきっかけとなった。以来,長年にわたる本病病態の研究は,神経終末の脱分極により遊離されるアセチルコリン(ACh)のCa2+依存性量子性遊離量低下が直接の原因であること,その背景にはACh遊離に先行するステップである電位依存性Ca2+チャネル(VGCC)が,これを認識する液性因子(抗体)によって障害を受ける病態が存在することを明らかにしてきた。この抗体は併存の腫瘍と神経組織に共通の抗原を認識するものである。
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