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特集 病気の分子細胞生物学
序にかえて
著者: 編集委員
所属機関:
ページ範囲:P.342 - P.342
文献購入ページに移動 かつては闇につつまれていた病気の原因が,最近の医学・生物学の進歩に伴ってよりよく理解されるようになってきました。本誌では現時点における病因の理解,とくに分子的,細胞生物学的分野における進歩のうち,現在わが国で研究されている疾患を集めて「病気の分子細胞生物学」を特集しました。ただし,がんについてはそれのみで優に1冊の増刊号を必要とするため今回は見送っています。
編集者の頭を悩ませたのは疾患の分類です。従来の疾患名の中には併発症状に基づいて名付けられていて,新しい知見によればむしろ別の分類あるいは疾患名がふさわしいものがあることです。一例を挙げれば,アドレノロイコジストロフィーは名前からすれば副腎疾患に分類されますが,中心的病理は中枢および末梢神経の脱髄であり,症状からしても神経・脳疾患に分類するのが適当だと考えられます。さらに責任遺伝子に関する知見を加えると分類はまた変わってくるかもしれません。ほかの疾患についても同じような事情を考慮した上で妥当と思われる分類をいたしました。もちろん,基本的には伝統的分類に従っています。不完全な点については読者のご理解・ご容赦をいただきたいと存じます。
編集者の頭を悩ませたのは疾患の分類です。従来の疾患名の中には併発症状に基づいて名付けられていて,新しい知見によればむしろ別の分類あるいは疾患名がふさわしいものがあることです。一例を挙げれば,アドレノロイコジストロフィーは名前からすれば副腎疾患に分類されますが,中心的病理は中枢および末梢神経の脱髄であり,症状からしても神経・脳疾患に分類するのが適当だと考えられます。さらに責任遺伝子に関する知見を加えると分類はまた変わってくるかもしれません。ほかの疾患についても同じような事情を考慮した上で妥当と思われる分類をいたしました。もちろん,基本的には伝統的分類に従っています。不完全な点については読者のご理解・ご容赦をいただきたいと存じます。
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