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特集 病気の分子細胞生物学 1.筋・神経・精神疾患
筋萎縮性側索硬化症
著者: 阿部康二1
所属機関: 1岡山大学医学部神経内科
ページ範囲:P.369 - P.370
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いわゆる運動ニューロン病は,神経系の運動ニューロンを比較的選択的かつ系統的に障害する疾患の総称であるが,筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis;ALS)は,そのなかでも筋萎縮が急速に進行し,平均余命3~5年と最も重症な疾患である。ALS発症者の90~95%は孤発性で遺伝歴がない。しかし残り5~10%は遺伝歴を持っている(familial ALS;FALS)。FALSの多くは常染色体優性遺伝性であるが,一部は常染色体劣性遺伝を示す。また,グアム島や紀伊半島などには特殊なタイプの運動ニューロン病が多いが,水質の問題や神経毒の摂取説などがあり,明らかな遺伝性かどうかまだ結論が出ていない。
いわゆる運動ニューロン病は,神経系の運動ニューロンを比較的選択的かつ系統的に障害する疾患の総称であるが,筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis;ALS)は,そのなかでも筋萎縮が急速に進行し,平均余命3~5年と最も重症な疾患である。ALS発症者の90~95%は孤発性で遺伝歴がない。しかし残り5~10%は遺伝歴を持っている(familial ALS;FALS)。FALSの多くは常染色体優性遺伝性であるが,一部は常染色体劣性遺伝を示す。また,グアム島や紀伊半島などには特殊なタイプの運動ニューロン病が多いが,水質の問題や神経毒の摂取説などがあり,明らかな遺伝性かどうかまだ結論が出ていない。
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