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文献詳細

雑誌文献

生体の科学50巻5号

1999年10月発行

文献概要

特集 病気の分子細胞生物学 8.代謝・栄養障害

リドル症候群

著者: 田村博之1 丸茂文昭1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部第二内科

ページ範囲:P.464 - P.465

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 [疾患概略]
 リドル症候群は1963年にLiddleらによって,偽性アルドステロン症として報告された症候群である1)
 その特徴は,(1)家族性(常染色体優性遺伝)の高血圧症で,高度の高血圧が若年(10歳代)より発症し,腎硬化症・腎不全になる例もある。(2)検査所見はレニン・アルドステロン低値,Kの排泄増加による低K血症,Hの排泄増加によるアルカローシスを呈する。(3)下垂体―副腎皮質系は正常である。(4)アルドステロン合成阻害薬やアルドステロン拮抗薬には全く反応しない。(5)尿細管でのNaの輸送を阻害するトリアムテレンで正常化する,というものであった。これらの結果から,リドル症候群の病因は遠位尿細管のNaチャネルの異常であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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