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文献詳細

雑誌文献

生体の科学51巻1号

2000年02月発行

特集 脳を守る21世紀生命科学の展望

アルツハイマー病の克服

著者: 山口晴保1

所属機関: 1群馬大学医学部保健学科

ページ範囲:P.18 - P.24

文献概要

 本稿ではアルツハイマー病(Alzheimer's disease;AD)を,老年痴呆を含めたアルツハイマー型痴呆の意で用いる。
 本邦では,ほかの先進国に類をみないほど急速に人口の高齢化が進んでおり,2020年には65歳以上の高齢者が人口の25%を占める。医療の進歩によって,がん,脳卒中,心筋梗塞など死因の上位を占める疾患の救命率が向上し,高齢者が急増を続ける中で,現在150万人ほどの痴呆患者数は今後も急速な増加が見込まれている。この老年期痴呆の成因は,脳血管性痴呆が減少し,ADが過半数に増加している。この傾向は高齢化の進行とともに今後ますます顕著になろう。核家族化や介護保険の導入など社会構造が変化し,痴呆老人の介護が大きな社会問題になる中で,ADの克服は火急の課題となっている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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