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文献詳細

雑誌文献

生体の科学51巻2号

2000年04月発行

特集 細胞極性の形成機序

哺乳動物上皮細胞の極性形成とプロテインキナーゼ―aPKC

著者: 鈴木厚1 大野茂男1

所属機関: 1横浜市立大学医学部第二生化学教室

ページ範囲:P.96 - P.102

文献概要

 われわれの研究室では,プロテインキナーゼC(以下PKC)の研究を長年進めてきたが,近年,PKC分子種の一つであるaPKC(atypical PKC)の特異的結合タンパク質を検索する中で,線虫初期胚の非対称分裂に必須なタンパク質PAR3に非常によく似た分子を同定した1)。そして,この発見を契機として,それまで細胞増殖シグナル系などにおける役割が中心に研究が進めてられてきたこのaPKC分子種に関して,実は細胞極性の形成において決定的な役割を果たしているという,予想もしていなかった事実が明らかとなってきた。本稿では,最近得られた「哺乳動物上皮細胞の極性形成過程におけるaPKCの役割」に関する知見(鈴木ら,現在投稿中)を中心に,この新たに浮き彫りとなってきたaPKC-PARシステムについて紹介したいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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