文献詳細
特集 自然免疫における異物認識と排除の分子機構
ショウジョウバエの自然免疫系を制御するシグナル伝達カスケード
著者: 倉田祥一朗1
所属機関: 1東北大学大学院薬学研究科医薬資源化学分野
ページ範囲:P.202 - P.207
文献概要
まずはじめに,図1を見ていただきたい。これは,昆虫における自然免疫の活性化を,レポーター遺伝子を導人したショウジョウバエを用いてライブで観察したものである。昆虫に大腸菌を塗布した針で傷を付けると,殺菌活性を有する複数のペプチドや生体防御蛋白が誘導される1)。図1の場合,自然免疫の活性化により抗真菌ペプチドDrosomycinの発現が誘導されると,それをモニターするレポーター遺伝子が発現し,Drosomycinを産生する細胞がレポーター蛋白の蛍光で白く見える。
掲載誌情報