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アフリカマイマイの抗菌性糖タンパク質―achacin
著者: 土屋隆英1 朽木健雄1
所属機関: 1上智大学理工学部生物化学講座
ページ範囲:P.257 - P.261
文献購入ページに移動アフリカマイマイ(Achatina fulica Férussac)は陸棲軟体動物で,以前よりイカ類やアメフラシと共にその「巨大ニューロン」が神経科学の研究材料とされてきた1,2)。また,その神経節から得られる生理活性ペプチドの研究も進められている3,4)。アフリカマイマイは日本では沖縄県と小笠原諸島に棲息している。これらの地域の気候は,日本の他の地域に比べて一年中温度が高く,雨季には湿度が非常に高いため,微生物にとっても繁殖しやすい条件になっている。このような劣悪な環境下に棲息するアフリカマイマイは,その体表から侵入する物質に対する特殊な防御機構を持ち,身を守っているのではないかと考えられていた。
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