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特集 臓器(組織)とアポトーシス
特集に寄せて―アポトーシス研究の動向
著者: 藤田道也1
所属機関: 1浜松医科大学
ページ範囲:P.264 - P.265
文献購入ページに移動アポトーシスの典型的な形態変化として,クロマチンの周辺化,核の収縮と断片化,細胞膜を被り細胞小器官をもったままの細胞の収縮,細胞の断片(アポトーシス小体)化,隣接細胞による急速な貪食などがあげられてきた。このようなアポトーシスは予定細胞死を遂げる細胞に対して周到に組織化された「形態学的儀式」であるといわれる。分子生物学的にはクロモソームDNAのヌクレオソーム単位への分解によって特徴づけられる。アポトーシスは発生のさいに起こるだけでなく,種々の病的状況でも個体のために細胞死が必要な場合に起こる。ほかにも離乳後の乳腺における乳汁分泌細胞,分娩後の黄体細胞など使用済み細胞の除去があげられる。生理的細胞回転における不要細胞についても同じことがいえる。
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