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文献概要
特集 臓器(組織)とアポトーシス
脳の発生・老化とアポトーシス
著者: 水口雅1
所属機関: 1自治医科大学小児科学講座
ページ範囲:P.279 - P.283
文献購入ページに移動 神経系の正常の発生過程では一旦過剰な数の細胞が産生され,その一部が死滅する。この現象はプログラム細胞死と呼ばれ,神経細胞,グリア細胞の両方で生じることが観察・報告されている。動物胎児の研究では,中枢・末梢神経系の随所で神経細胞死が記載されている。死に至る神経細胞の割合は動物や部位により異なるが,50%内外とする報告が多い1)。
プログラム細胞死とアポトーシスとは同義語ではない。しかし正常な発達途上の神経系におけるプログラム細胞死は多くの場合,後述するアポトーシスの定義を満たすことが確認されている。したがってアポトーシスは発生における生理的な現象(プログラム細胞死)として中枢神経系の随所で生じている。
プログラム細胞死とアポトーシスとは同義語ではない。しかし正常な発達途上の神経系におけるプログラム細胞死は多くの場合,後述するアポトーシスの定義を満たすことが確認されている。したがってアポトーシスは発生における生理的な現象(プログラム細胞死)として中枢神経系の随所で生じている。
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