最近の生命科学の目覚ましい発展は,多彩な新しい研究方法や技術の進歩に負うところが大きい。共焦点レーザー顕微鏡,クライオ電顕,X線顕微鏡などの形態観測技術,組織培養や光学的測定などの細胞生理学技術,種々のコンピュータプログラムと並んで大きな威力を発揮しているのが遺伝子ノックアウト技術である。
酵母に始まるこの技術はマウスに適用されて世界的に広まり,遺伝子とそれにより作られる蛋白質の働きを特定する際の一種の標準的な方法になっている。いわゆるポストゲノム時代にもっとも期待される,広く生物医学になくてはならぬ技術となってきた。従って近年世界中で作られるノックアウトマウスの数には夥しいものがあり,その世界バンク的な機能が要求されるようになった。一部はジャクソンラボで扱われているが,多くは製作した研究室で維持され,求めに応じて分与されることが多い。何処にどういうマウスがいるかという情報は専門家の狭い範囲においては流通しているが,一般の研究者には届かぬことも少なくない。我が国でもやがてそのようなバンクが作られると期待したいが,取りあえずは情報の流通を促進することが必要であろう。
雑誌目次
生体の科学51巻5号
2000年10月発行
雑誌目次
特集 ノックアウトマウスリスト
序にかえて フリーアクセス
著者: 「生体の科学」編集委員
ページ範囲:P.350 - P.350
1.細胞周期・細胞寿命
細胞周期―制御タンパク
著者: 二階堂敏雄 , 藤井信吾
ページ範囲:P.352 - P.353
Ccn d1
(cyclin D1)
[機能]細胞周期G1期調節因子。
[実験目的]サイクリンD1の個体発生における機能を明らかにする。
細胞寿命―テロメラーゼ
著者: 田村裕 , 高久洋
ページ範囲:P.354 - P.354
mTERT
(mouse telomerase reverse transcriptase)
[機能]細胞分裂に伴う染色体末端(テロメア)の補修。
[実験目的]生殖,老化,不死化細胞などにおけるテロメアの補修に関するmTERTの機能解析1)。
2.初期発生
個体発生―形態形成
著者: 末盛博文 , 野口茂
ページ範囲:P.356 - P.357
Hox遺伝子群
ショウジョウバエの形態形成を支配するホメオティック遺伝子群の脊椎動物におけるホモログである。これまでに39の類似遺伝子が知られており,ゲノム上で四つのクラスターを形成している。ホメオドメインと呼ばれるDNA結合領域と,ほかのタンパク質との相互作用に必要とされる領域を持つ。体軸に沿って領域特異的な発現を示し,それぞれの領域の形態的特異性を支配する遺伝子の転写調節に関わると考えられる。
[機能]すでに多くのHox遺伝子の変異個体が解析され,神経組織の形成異常(Hoxa-1,Hoxb-1,Hoxa-2など),中軸骨格の前方化(Hoxb-3,Hoxd-3,Hoxa-4,Hoxb-4,Hoxc-4,Hoxd-4,Hoxb-5,Hoxb-6,Hoxb-7,Hoxc-8,Hoxa-9,Hoxb-9,Hoxc-9,Hoxd-9,Hoxa-10,Hoxa-11,Hoxd-11など),四肢形成異常(Hoxa-11,Hoxd-11,Hoxd-12,Hoxa-13,Hoxd-13など),内臓・生殖器官形成異常(Hoxa-3,Hoxc-4,Hoxa-10,Hoxa-11,Hoxd-11,Hoxd-12,Hoxd-13など)などが認められている1-4)。以下,最近の報告のいくつかを紹介する。
形態形成―中胚葉(1)
著者: 三浦直行
ページ範囲:P.358 - P.359
MFH-1
(系統名FOX C2, mesenchyme forkhead-1)
[機能]発生初期に中胚葉に発現するフォークヘッド遺伝子のひとつ1)。転写因子として,発生分化に関わっていると推定される。
[実験目的]発生における遺伝子機構を明らかにするため。
形態形成―中胚葉(2)
著者: 相賀裕美子
ページ範囲:P.360 - P.360
MesP1
(Mesoderm posterior 1)
[機能]bHLH型転写因子1)。
[実験目的]MesP1の初期中胚葉発生過程における役割を知る。
3.DNA修復
DNA修復―関連タンパク(1)
著者: 三浦雅彦
ページ範囲:P.362 - P.362
DNA polβ
(DNA polymerase β,DNAポリメラーゼβ)
[機能]二つの塩基除去修復経路のうちの一方に関与し,そのDNA修復過程において,1ヌクレオチドのDNA合成活性と,deoxyribose phosphate lyase活性を示す。
[実験目的]最初のノックアウトマウスは,T cell receptor (TCR) gene rearrangementに対するpolβの影響を調べるために作製されたが,null mutantは胎生致死を示すため,Cre-loxP recombination systemを用いて,T lineage cellsにのみ選択的ノックアウトがおこるマウスが作製された1)。また,塩基除去修復におけるpolβの役割を探るため,胎生10日目のnull mutantからembryonic fibroblastが樹立された2)。
DNA修復―関連タンパク(2)
著者: 小池学
ページ範囲:P.363 - P.366
XPA
(xeroderma pigmentosum group A, A群色素性乾皮症,別称XP 1)
[機能]Znフィンガーモチーフを持つ。損傷DNAに結合する。ヌクレオチド除去修復機構の初期過程で働き,「転写と共役したDNA修復機構(TCR)」と「ゲノム全体の修復機構(GGR)」の二つの経路に必須。RPA, TFIIH, XAB 2などと相互作用する。
[実験目的]A群色素性乾皮症の原因遺伝子であるXPAの生理機能を理解し,臨床症状をよりよく理解するため。
4.タンパク修飾
翻訳後修飾―ポリ(ADP-リボシル)化
著者: 益谷美都子
ページ範囲:P.368 - P.368
PARP
(Poly (ADP-ribose) polymerase,poly (ADP-ribosyl) transferase (ADPRT),poly (ADP-ribose) synthetase,PARP-1,ポリ(ADP-リボース)合成酵素)〔遺伝子名ADPRT〕
[機能]DNA鎖切断端に結合し,NADを基質として自己および核内タンパク質のポリ(ADP-リボシル)化を行う。
[実験目的]ポリ(ADP-リボース)代謝の生体内でのDNA修復などにおける機能解析。
膜タンパク―GPIアンカー
著者: 村上良子 , 木下タロウ
ページ範囲:P.369 - P.369
Piga
(phosphatidyl inositol glycan-class a)
[機能]GPI(glycosyl phosphatidyl inositol)アンカー型タンパクの共通の細胞膜結合構造であるGPIアンカー部分の生合成は,14個以上の遺伝子が関わる複雑な反応である1)。Pigaはそのうちの最初のステップである,ホスファチジルイノシトールにNアセチルグルコサミンを転移する酵素の触媒サブユニットをコードする遺伝子である2)。
[実験目的](1)GPIアンカー型タンパクが形態形成に果たす役割をみるため。(2)GPIアンカー型タンパクが皮膚形成に果たす役割をみるため。(3)発作性夜間血色素尿症(PNH)のモデルマウスを作ることにより,発症のメカニズムを解明するため。
5.糖タンパク・糖脂質修飾
糖タンパク―糖鎖修飾
著者: 古川清
ページ範囲:P.372 - P.373
GlcNAcT I
(N-acetylglucosaminyltransferase I,N-アセチルグルコサミン転移酵素I)
[機能]タンパク質のアスパラギンに結合するNー型糖鎖のManα1→3Man分岐にN-アセチルグルコサミンを付加する。
[実験目的]複合型糖鎖の生体における機能を解析するため1,2)。
糖脂質―糖鎖修飾
著者: 古川清
ページ範囲:P.374 - P.374
CGT
(UDP-Ga1:ceramide galactosyltransferase,ガラクトシルセラミド合成酵素)
[機能]セラミドにガラクトースを付加する。
[実験目的]神経系の発生・分化におけるガラクトシルセラミドおよびその硫酸化物のスルファチドの機能を解析するため1,2)。
6.細胞外基質
線維成分―構造性タンパク
著者: 二宮善文
ページ範囲:P.376 - P.378
Colla11)
(α1(Ⅰ) collagen chain,α1(I)コラーゲン鎖)
[機能]骨,腱,皮膚,血管などの重力のかかる部位に多く存在し,機械的な支持力を生む。ほかの機能もあり。
[実験目的]Moloney白血病ウイルス遺伝子挿入マウスを作製,ホモ接合体を正常マウスと発達の違いを検索した。
接着性糖タンパク―線維形成成分
著者: 酒井尚雄
ページ範囲:P.379 - P.379
Fibronectin
(フィブロネクチン)
[機能]Plasmaに存在するplasma typeおよび組織内局所に存在するcellular typeがあり,細胞外マトリックスの構成成分である。Hemostasis・創傷治癒初期にフィブリンとcross-linkingし,provisional matrixを形成する。また,細胞表面のインテグリンを介しての細胞接着・伸展を誘導する。
[実験目的]in vivo発生過程における直接的役割を解明するため。
接着性糖タンパク―非線維形成成分(1)
著者: 江頭潤 , 桃井隆
ページ範囲:P.380 - P.381
Laminin alpha 2 chain
(ラミニンα2鎖)〔遺伝子名Lama2〕
[機能]骨格筋基底膜の主構成成分の一つ。
[実験目的]筋ジストロフィーモデルマウスの作製1)。
接着性糖タンパク―非線維形成成分(2)
著者: 深間内文彦
ページ範囲:P.382 - P.382
Tenascins
(テネイシンファミリー:テネイシン-C(サイトタクチン,ヘキサブラキオン,ニューロネクチン,J 1-200/220,myotendinous antigen,GMEM(glioma mesenchymal extracellular matrix)),テネイシン-X,テネイシン-R(リストリクチン,J1-160/180,janusin),テネイシン-Y,Tena,Tenm)
[機能](テネイシン-C)細胞および細胞外基質との接着(反接着),細胞増殖,血球凝集,T細胞の分化,骨・軟骨形成の促進,乳腺・腎・肺・消化管・心血管系・歯胚などにおける器官形成・形態形成,悪性腫瘍の発生・浸潤・転移,炎症および創傷治癒過程への関与,神経系では神経細胞とグリア細胞の接着,神経堤細胞の移動,神経突起の形成・伸長,神経細胞体の標的への軸索誘導小脳顆粒細胞の垂直移動の修飾,成熟シナプスへの分化(ミエリン化),痙攣発作時の発現の増強など。ただし,細胞接着,細胞増殖,神経突起伸長などは微小環境により促進的にも抑制的にも作用する。
(テネイシン-X)骨格筋・心血管系の発生,副腎機能への関与。
接着性糖タンパク―非線維形成成分(3)
著者: 古川雄祐
ページ範囲:P.383 - P.383
Tenascin-x
(テネイシンX)〔遺伝子名TNX〕
[機能]腱鞘,滑膜,血管外膜,心嚢など結合組織に強く発現していることから,結合織の安定性に関与していると考えられている1)。
[実験目的]1997年,Burchらは,TNXと一部遺伝子が重複する21-hydroxylase2)を欠損する26歳の男性で,皮膚や関節の過伸展,血管脆弱性,創傷治癒不全などの結合組織の異常を思わせる症状を合併している患者を見出した。症状からはEhlers-Danlos症候群(EDS)が疑われたが,皮膚生検ではコラーゲン線維の明らかな異常は見当たらず,また典型的なEDSでは見られない表皮下のエラスチン小体の集積,血管周囲の結合織の増加,ミエリン鞘の異常などが著明なため,コラーゲン以外の分子,とくに遺伝子座からtenascin-Xが原因と推定された。
7.細胞骨格・細胞運動
アクチン系―結合タンパク
著者: 石川良樹
ページ範囲:P.386 - P.386
Nonmuscle myosin ⅡB heavy chain
(非筋細胞ミオシンⅡB重鎖)
[機能]すべての細胞に存在し,細胞の収縮,運動を引き起こす。
[実験目的]非筋肉細胞ミオシンⅡは,A,B 2種類のタイプが存在する。このうち,タイプBの機能を探るため1)。
中間径フィラメント系―線維性タンパク
著者: 糸原重美
ページ範囲:P.387 - P.390
Keratin 4(K4)
(Cytokeratin 4)
[機能]2型(塩基性)ケラチンに属する。
[実験目的]ケラチンの役割をよりよく理解するため1)。
中間径フィラメント系―結合タンパク
著者: 土方貴雄
ページ範囲:P.391 - P.391
Plectin
(プレクチン)
[機能]プラキンファミリーに属する中間径フィラメント結合タンパク質。中間径フィラメントとほかの細胞骨格や膜裏打ちとをクロスリンクする。デスモソーム,ヘミデスモソーム,筋原線維などの細胞骨格構造を補強・安定化する。ヒトで見られる単純型先天性表皮水疱症―筋ジストロフィー(EBS-MD:epidermolysis bullosa simplex-muscular dystrophy)はプレクチン欠損による1)。
[実験目的]生体内でのプレクチンの機能を明らかにするため2)。
筋―筋原線維タンパク
著者: 石川良樹
ページ範囲:P.392 - P.393
Cardiae α actin
(心筋αアクチン)
[機能]細胞構造の維持,モーター蛋白質のレールとしての役割。
[実験目的]マウスでは骨格筋型αアクチン,心筋型αアクチン,血管平滑筋型αアクチン,内臓型平滑筋γアクチン,およびβ,γ2種類の非筋細胞型アクチンが存在する。心筋では骨格筋型αアクチンと心筋型αアクチンが発現しているが,そのアイソフォームの機能を探るため。
筋―裏打ちタンパク
著者: 武田伸一 , 横田俊文
ページ範囲:P.394 - P.394
Dp260
〔遺伝子名Dystrophin〕
[機能]デュシェンヌ/ベッカー型筋ジストロフィー(DMD/BMD)原因遺伝子産物ジストロフィンのC末アイソフォームの一つ。選択的プロモーターにより転写され,網膜特異的に発現する細胞膜の裏打ちタンパク質。
[実験目的]ジストロフィンC末アイソフォームの役割を調べ,DMD/BMDの臨床症状をよりよく理解するため1,2)。
筋-ジストロフィン結合タンパク
著者: 笹岡俊邦
ページ範囲:P.395 - P.397
α,β,γ,δ-sarcoglycan
(α-サルコグリカン,adhalin,アダリン,β-サルコグリカン,γ-サルコグリカン,δ-サルコグリカン)
[機能]α-,β-,γ-,δ-サルコグリカン(SG)は膜貫通型糖タンパク質で,筋線維膜上でSG複合体を形成する。SG複合体はジストロフィン,ジストログリカン,シントロフィン,ジストロブレビン,サルコスパン(SSPN)とジストロフィンージストロフィン結合タンパク質(DAP)複合体を形成する。ジストロフィン-DAP複合体は,筋線維膜を介して基底膜と細胞骨格を結合する。α-,β-,γ-,δ-SGはそれぞれ,α-,β-,γ-,δ-サルコグリカノパチー(SGP)の原因遺伝子である。SG複合体の機能の一つはジストロフィン-DAP複合体のジストロフィン軸を強化することと考えられている。
8.細胞間相互運動
細胞間接着―デスモソーム
著者: 志田寿人
ページ範囲:P.400 - P.400
Dsg
(desmoglein,デスモグレイン)
[機能]デスモコリン(Dsc:Desmocollin)と合わせてデスモソーム性カドヘリンにグループ分けされる細胞接着担当分子。機能的にはカドヘリンとは異なる点や不明な部分もある。
[実験目的]細胞間接着の異常や,ヒト自己免疫疾患PV(pemphigus vulgaris)の病理とDsg 3-1-との比較1)。
細胞基質接着―ヘミデスモソーム
著者: 奥村雅代 , 尾張部克志
ページ範囲:P.401 - P.402
integrin α6
(インテグリン α6)
[機能]細胞とラミニンを中心とした細胞外基質の接着。
[実験目的]生体内,特に発生におけるインテグリン α6の機能の解明1)。
細胞接着―接着結合(1)
著者: 千坂修
ページ範囲:P.403 - P.403
E-cad
(E-cadherin,E-カドヘリン)
[機能]上皮細胞間の接着。
[実験目的]初期胚におけるE-cadの機能解析のため。
細胞接着―接着結合(2)
著者: 北川一夫 , 松本昌泰 , 堀正二
ページ範囲:P.404 - P.404
ICAM-1
(Intercellular adhesion molecule 1:細胞間接着因子1)
[機能]単球,血管内皮細胞やリンパ球表面に発現し,LFA 1(CD 11a/CD 18),Mac-1(CD 11b/CD 18),CD 43をリガンドとし,リンパ球同士,血管内皮細胞と白血球との接着に関与し,免疫反応,炎症反応に寄与している。
[実験目的]ICAM-1の炎症反応を伴う各種疾患モデルにおける関与を明らかにする。
9.細胞内信号伝達
膜代謝酵素(1)
著者: 清水孝雄
ページ範囲:P.406 - P.406
細胞質型ホスホリパーゼA2
(cytosolic phospholipase A2:cPLA2)
[機能]生体膜のグリセロリン脂質よりアラキドン酸を切り出し,プロスタグランディン,ロイコトリエンなどの生理活性脂質を作る大元の酵素。血小板活性化因子(PAF,platelet-activating factor)の合成にも関与している。ホスホリパーゼA2は10種類以上あるが,本酵素はアラキドン酸含有リン脂質に特異性を持つこと,μM濃度のカルシウムイオンで活性化されること,MAPキナーゼで活性化されるなどの特徴を有している。
[実験目的]数あるホスホリパーゼA2の中で,cPLA2の意義を明らかにすること,また,プロスタグランディン,ロイコトリエンなどの生理作用を知るため。
膜代謝酵素(2)
著者: 杉山崇 , 吉岡亨
ページ範囲:P.407 - P.407
PLC
(phospholipase C,ホスホリパーゼC)
[機能]細胞膜リン脂質の一種であるホスファチジルイノシトール4,5-ニリン酸(PIP2)の加水分解酵素で,ジアシルグリセロールとイノシトール三リン酸というセカンドメッセンジャーを産生し,それぞれがCa2+動員因子およびプロテインキナーゼCの活性化因子として作用する。これまでにβ型,γ型,δ型の三つのアイソザイムが同定されており,それぞれ三量体Gタンパク,受容体型チロシンキナーゼ,PHドメインを介して活性化される。
[実験目的]哺乳類のβ型PLCには四つのアイソフォームがあり,それぞれは脳の各部位に特異的に分布している。それを利用して連合学習,LTD,さらにはGタンパクとのカップリングを調べている。
一酸化窒素合成酵素
著者: 糸原重美
ページ範囲:P.408 - P.409
nNOS
(neuronal nitric oxide synthase,神経型一酸化窒素合成酵素),NOS I(nitric oxide synthase type Ⅰ,一酸化窒素合成酵素1型)
[機能]アルギニンからシトルリンとともに一酸化窒素(NO)を産生する。ニューロンおよびその他の細胞で構成的に発現する。
[実験目的]3種類あるアイソフォームの中で,nNOS固有の生理機能をより詳しく理解するため1)。個体発生の過程でのnNOSの機能を評価するため。
睡眠異常
著者: 乾隆 , 裏出良博
ページ範囲:P.410 - P.410
PrP
(prion protein,プリオン蛋白質)
[機能]その変異により伝染性海綿状脳神経変性疾患を引き起こす原因蛋白質。
[実験目的]サーカディアン(概日)リズムおよび睡眠の調節に関する役割を調べる1)。
種々のCaチャネル
著者: 田邊勉
ページ範囲:P.411 - P.412
電位依存性Caチャネルα1Aサブユニット
[機能]P/Q型Caチャネルの主要サブユニット。
[実験目的]P/Q型Caチャネルの生理機能の解析1)。
血管・血圧調節
著者: 小川佳宏
ページ範囲:P.413 - P.414
ANP
(atrial natriuretic peptide,心房性ナトリウム利尿ペプチド)〔遺伝子名Nppa〕
[機能]主に心房より分泌される心臓ホルモンとして,強力な利尿,ナトリウム利尿,血管弛緩をもたらし,水電解質代謝調節に関与する。
[実験目的]心臓ホルモンとしてのANPの生理機能を明らかにするため1)。
NMDA受容体チャネル
著者: 森寿 , 三品昌美
ページ範囲:P.415 - P.416
GluRε1
(Glutamate receptor channel subunit epsilon 1:NR 2A)〔遺伝子名Grin2a〕
[機能]コンダクタンスが大きく(40-50pS),閉時間が短いチャネルを構成する。
[実験目的]シナプス可塑性と記憶・学習への関与を検証。
プロスタノイド受容体
著者: 小林拓也
ページ範囲:P.417 - P.418
IP
(プロスタグランジン(PG) I受容体)
[機能]PGIの受容体。
[実験目的]生理的および病態生理的条件下におけるPGIの作用を詳細に解析するため。
サイトカインシグナル
著者: 竹田潔 , 審良静男
ページ範囲:P.419 - P.420
STAT1
(signal transducer and activator of transcription 1)
[機能]Interferon-α/β,γのシグナル伝達分子。
[実験目的]STAT 1のサイトカインシグナル伝達における役割を解析するため1)。
細胞内タンパク輸送
著者: 藤田道也
ページ範囲:P.421 - P.422
CD-MPR
(cation-dependent mannose 6-phosphate receptor,カチオン依存性マンノース6-リン酸受容体)
[機能]リソソーム酵素の細胞内輸送。
[実験目的]CD-MPRの詳しい機能を理解するため1)。
10.細胞死
細胞死―制御
著者: 中山敬一
ページ範囲:P.424 - P.425
Bcl-2
(B-cell lymphoma-2)
[機能]アポトーシスの抑制。
[実験目的]Bcl-2が細胞の抗アポトーシス活性にどのように関与しているか,また個体・組織発生に必要であるかを調べるため。
細胞死―抵抗性
著者: 西井清雅 , 西本毅治
ページ範囲:P.426 - P.426
Dad 1
(defender against apoptotic cell death 1)
[機能]N結合型糖蛋白の合成に関わる小胞体内オリゴ糖付加酵素(oligosaccharyltransferase)複合体の必要不可欠な構成要素。
[実験目的]Dad 1とアポトーシスとの関係を明らかにするため。
細胞死―抑制因子
著者: 三浦雅彦
ページ範囲:P.427 - P.427
IGF-IR
(insulin-like growth factor Ⅰreceptor,Ⅰ型インスリン様増殖因子受容体)
[機能]IGF-ⅠまたはIGF-Ⅱの結合による増殖活性の誘導。
[実験目的]IGF-IRの発育に対する影響を調べるため。
細胞死―媒介因子
著者: 筒井ひろ子 , 中西憲司
ページ範囲:P.428 - P.428
Fas
[機能]細胞のアポトーシス死をもたらすシグナリング受容体。
[実験目的]Fasの個体レベルにおける機能の解析のため。
細胞死―腫瘍抑制因子
著者: 田中信之
ページ範囲:P.429 - P.429
IRF-1
(interferon regulatory factor-1)
[機能]転写活性化因子。
[実験目的]IRF-1の詳しい機能を理解するため1)。
細胞死―DNA修復
著者: 續輝久 , 五十川亜紗子 , 江頭明典
ページ範囲:P.430 - P.432
ATM
(ataxia telangiectasia,mutated)
[機能]ataxia telangiectasia;AT(毛細血管拡張性運動失調症)で変異を起こしていることを手がかりに発見され,カルボキシル末端にphosphatidylinositol 3-kinase類似のドメイン構造をもち,蛋白質のセリン/スレオニンを特異的にリン酸化するキナーゼ活性をもつ370kDaの蛋白質。DNA鎖切断に伴い活性化されたAtmによる基質蛋白質のリン酸化で,細胞周期のチェックポイントの作動が開始されると考えられている。
[実験目的]ATで認められる神経変性,放射線高感受性とアポトーシスの関係。
細胞死―TNF経路
著者: 角田茂
ページ範囲:P.433 - P.435
TNFR 1
(tumor necrosis factor receptor type 1 or p55,腫瘍壊死因子受容体1またはp55)
[機能]細胞外ドメインに四つのcystein-richモチーフを,細胞内ドメインにはdeathドメインを有し,三量体を形成する。TNFによる多くの作用を伝達する。
[実験目的]TNFR 1の役割の検討,およびTNFR 2(p75)との機能の相違を検討する1,2)。
11.器官発生・機能
中枢神経―細胞周期制御タンパク
著者: 水口雅
ページ範囲:P.438 - P.439
Cdk 5
(cyclin-dependent kinase 5,サイクリン依存性キナーゼ5)
[機能]神経細胞の細胞骨格タンパク(neurofilamentタンパク,tauタンパクなど)のリン酸化。神経突起の伸展。
[実験目的]生体内におけるcdk 5の役割の解明1)。
神経系―神経堤発生
著者: 栗原裕基
ページ範囲:P.440 - P.441
EDN 1
(endothelin-1, ET-1,エンドセリン-1)
[機能]生理活性ペプチド。血管収縮やホルモン産生調節・細胞増殖作用などをもつ。
[実験目的]エンドセリン-1の生理機能を明らかにするため。
神経系―成長因子
著者: 門松健治
ページ範囲:P.442 - P.444
BDNF
(brain-derived neurotrophic factor)
[機能]感覚神経,前脳基底核コリン作働性神経などの生存,機能維持。
[実験目的]生体内あるいは個体発生過程での機能を理解するため。
神経系―転写制御因子
著者: 永田由香
ページ範囲:P.445 - P.446
Id1,Id2,Id3,Id4
(inhibitor of DNA binding/differentiation)
[機能]ダイマー形成のためのHLH(Helix-Loop-Helix)ドメインをもつが,DNA結合ドメイン(basic)を欠いており,各種のbHLH型転写因子とヘテロダイマーを形成することによりその働きを負に制御する。いずれも様々な組織で発現しているが,神経系では発生途中の未分化な細胞に発現して,細胞の分化に重要な役割を果たしている。
[実験目的]生体内での機能を調べるため。
神経系―神経伝達物質の合成と代謝
著者: 小幡邦彦
ページ範囲:P.447 - P.448
神経伝達物質につき,そのレセプターは多くのサブタイプ,サブユニットがあり,神経細胞ではそのうちいくつかの組み合わせで構成されている。またそのトランスポータにはサブタイプがあり,発現部位が異なっている。レセプター・サブユニットやトランスポータのノックアウトマウスが作りだされ,それらに固有な機能が明らかにされつつあるが,データはぼう大であるのでここでは取り上げない。ここでの記載は神経伝達物質の合成・分解にあたる酵素のノックアウトマウスについてに限る。神経伝達物質の減少・増加によって,予期された変化だけでなく予想外のフェノタイプも出現する。
神経系―プロスタグランジンの合成・代謝
著者: 江口直美
ページ範囲:P.449 - P.449
COX-2
(cyclooxygenase-2,シクロオキシゲナーゼ2)
[機能]アラキドン酸からプロスタグランジンH2への酸素添加反応を触媒する酵素。COX-2mRNAの発現量は生理条件下では少ないが,炎症や疾患時に増加する。
[実験目的]外来性発熱物質リポポリサッカライドにより惹起する発熱の発生機構を調べる1)。
神経軸索―有髄化
著者: 大山恭司
ページ範囲:P.450 - P.451
Cx 32
(connexin 32)
[機能]末梢ミエリンの維持に関与。
[実験目的]X染色体連鎖性脱髄症のCharcot-Marie-Tooth病タイプXの病因遺伝子であるCx 32の機能を解析するため1)。
網膜―発生・機能
著者: 柳靖雄 , 加藤茂明
ページ範囲:P.452 - P.453
CRX
(Cone-rod homeobox)
[機能]網膜の視細胞と松果体にのみ発現が見られるホメオボックス型転写因子。
[実験目的]視細胞および松果体特異的遺伝子制御を明らかにする。
頭蓋顔面―ホメオボックス遺伝子
著者: 藤田道也
ページ範囲:P.454 - P.454
Gsc(goosecoid)
[機能]スペーマンオーガナイザーの成分としての機能と,咽頭内胚葉,頭部中胚葉,脊索の形成に関与する因子としての機能。
[実験目的]マウスの形態形成におけるGscの役割を明らかにするため。
骨格筋―発生
著者: 武田伸一 , 横田俊文
ページ範囲:P.455 - P.456
MyoD
(マイオディー)
[機能]発生時に体節の中胚葉系多能性細胞より筋芽細胞の決定・維持に関与する転写因子。MyoD自身を活性化するとともに,下流のMyogenin(あるいはMRF 4)を活性化させる。Myf 5と機能的に重複している。
[実験目的]筋発生におけるMyoDファミリーの機能分担の解明1)。
心臓―発生(1)
著者: 森崎隆幸
ページ範囲:P.457 - P.458
MEF 2C
(myocyte enhancer factor-2C)
[機能]MADS(MCM 1,agamous,deficiens,serum response factor)-ボックスを有する転写因子MEF 2ファミリー(MEF 2A,MEF 2B,MEF 2C,MEF 2D)の一員。筋特異的転写因子として骨格筋・心筋に発現。
[実験目的]MEF 2Cの心筋分化における機能を理解するため1)。
心臓―発生(2)
著者: 柴田洋三郎 , 西井清雅 , 熊井まどか
ページ範囲:P.459 - P.459
Cx40
(connexin 40,コネキシン40)
[機能]心筋に存在する三つの主要ギャップ結合蛋白(Cx 40, Cx 43, Cx 45)のうち,刺激伝導系での発現が強い。
[実験目的]ギャップ結合と心筋興奮伝達機構との関連を理解する。
膵臓―インスリン分泌
著者: 岡本宏
ページ範囲:P.460 - P.461
CD 38
(CD 38 or,ADP-ribosyl cyclase/Cyclic ADP-ribose hydrolase,サイクリックADPリボース合成・分解酵素)
[機能]細胞内セカンドメッセンジャーサイクリックADPリボースの合成・分解。
[実験目的]インスリン分泌に果たすCD 38の機能を理解するため。
消化管―腸管上皮の発生・分化
著者: 玉井淑貴
ページ範囲:P.462 - P.463
Cdx 2
[機能]腸管上皮組織で発現するcaudal-likeホメオボックス遺伝子。腸管の発生・分化および恒常性に関わる遺伝子の転写調節因子として機能。
[実験目的]成体マウスにおいてCdx 2は大腸で,初期胚では腸管原基で強く発現し,腸管の上皮組織で機能する遺伝子の多くがCdx 2により転写調節されている。腸管の器官形成におけるCdx 2の重要性を理解する1)。
消化管―Zn分泌・炎症防御
著者: 佐藤雅彦 , 遠山千春
ページ範囲:P.464 - P.465
MT-Ⅰ,Ⅱ
(metallothionein-Ⅰ,-Ⅱ,メタロチオネイン-Ⅰ,-Ⅱ)
[機能]SH基に富む金属結合タンパクで,ZnおよびCuの恒常性の維持や重金属毒性ならびに酸化的ストレスの防御などに関与する。
[実験目的](1)Znの腸管吸収,体内分布および排泄におけるMT-Ⅰ,-Ⅱの役割を調べる。(2)エタノールによる胃および十二指腸粘膜病変に及ぼすMT-Ⅰ,-Ⅱの影響を調べる。
腎臓―チャネル
著者: 佐々木成
ページ範囲:P.466 - P.467
CLC-K1
(CLC chloride channel-Kidney 1,腎臓CLCクロライドチャネル1)
[機能]腎臓ヘンレの細い上行脚で経上皮的クロライド輸送。
[実験目的]CLC-K1の尿濃縮機構への関与を調べる。
骨形成―転写因子
著者: 小守壽文
ページ範囲:P.468 - P.468
Cbf α1
(core binding factor α1)
[機能]骨芽細胞の分化決定。
[実験目的]ラントファミリー遺伝子の哺乳類における機能解析。
骨吸収―プロスタグランジン
著者: 宮浦千里
ページ範囲:P.469 - P.469
EP 1, EP 2, EP 3, EP 4
(PGE receptor subtypes,プロスタグランジンEレセプターサブタイプ)
[機能]細胞膜に存在するPGEレセプターのサブタイプ。
[実験目的]PGEの骨吸収促進作用を媒介するPGEレセプターのサブタイプを明らかにする。
血液・血管―発生
著者: 尾池雄一 , 須田年生
ページ範囲:P.470 - P.471
CBP
(Cyclic AMP responsive element binding(CREB)-binding protein,サイクリックAMP反応部位結合蛋白(CREB)結合蛋白)
[機能]様々な転写因子,核受容体のco-activatorとして機能している。また,HAT活性を持つことから,クロマチンリモデリングに関与し転写を促進する。
[実験目的]生体および胚発生におけるCBPの機能解析。
リンパ球―分化・活性化
著者: 渋谷彰
ページ範囲:P.472 - P.473
TCR-α
(T cell receptor-α chain)
[機能]α,β二量体として主要組織適合性抗原に提示された抗原ペプチドを識別し,T細胞内にシグナルを伝える。
[実験目的]TCR-αのT細胞の分化,機能における役割を明らかにする。
リンパ節形成―サイトカイン
著者: 松本満
ページ範囲:P.475 - P.475
Lymphotoxin-α
(リンホトキシン-アルファ)
[機能]炎症性のサイトカイン。
[実験目的]類似の炎症性サイトカインである腫瘍壊死因子(tumor necrosis factor;TNF)との機能の相違を明らかにするため。
リンパ節・骨髄―増殖・分化
著者: 松本満
ページ範囲:P.476 - P.476
OPGL
(osteoprotegerin ligand,オステオプロテゲリンリガンド;TRANCE, RANKL, ODFとも呼ばれる)
[機能]破骨細胞の発生・分化に重要な役割をはたすとともに,リンパ球の初期発生と二次リンパ組織形成にもはたらく。
[実験目的]OPGLの破骨細胞に対する効果の検討。
脾臓―発生
著者: 諸橋憲一郎
ページ範囲:P.477 - P.477
Ad4BP,SF-1,ELP,Ftz-F1
(Adrenal-4 binding protein,Steroidogenic factor,embryonal long terminal repeat-binding protein,Fushi tarazu gene transcription faxctor-1)
Ad4BP,SF-1,ELPは哺乳動物から得られた因子に対して付けられた名前であるが,いずれも同一の遺伝子より転写,翻訳される。これに対しFtz-F1はショウジョウバエから得られたものである。構造上,核内受容体型転写因子に分類される1)。
[機能]脊椎動物,特に哺乳動物では,ステロイドホルモン産生組織である生殖腺(精巣と卵巣)や副腎皮質,脳下垂体性腺刺激ホルモン分泌細胞,視床下部腹内側核,脾臓でその発現が認められる。これらの組織では各々特異的な遺伝子の発現を調節していることが知られている。例えば,生殖腺や副腎皮質ではステロイドホルモンの産生に必要なP450遺伝子や,ミュラー管阻害因子遺伝子の転写調節を,脳下垂体においては垂体性腺刺激ホルモン遺伝子の転写調節を行っている2)。脾臓における下流遺伝子は明らかではないが,脾洞を構成する上皮細胞と脾洞が集合する血管内皮に発現が認められる。
精巣―精子形成
著者: 湯浅茂樹
ページ範囲:P.478 - P.478
BASIGIN
(ベイシジン)
[機能]免疫グロブリンスーパーファミリーに属し,多量の糖鎖を結合した膜蛋白である1,2)。細胞生物学的解析から,網膜発生過程におけるニューロン-グリア間相互作用に関与すること3),ガン細胞表面のbasiginは周囲の基質におけるメタロプロテアーゼの発現を誘導すること4)が明らかにされている。発現部位に関する詳細な検討は精巣5)ならびに中枢神経系6)で行われている。
成体マウス精巣では細糸期(leptotene)精母細胞から発現が始まり,減数分裂前期に増強し,step9-11の精子細胞の細胞膜ならびに細胞質で発現強度が最大となる。その後,鞭毛に強い発現が持続する。免疫電顕的観察では精母細胞,精子細胞の細胞膜とともにセルトリ細胞の細胞膜にも局在が認められた。胎生期ならびに成体の中枢神経系においても広い範囲で発現が認められた。また,受精卵着床時には栄養膜,子宮内膜の両者に発現が認められた7)。
精子形成―減数分裂
著者: 吉田佳世 , 森田隆
ページ範囲:P.479 - P.480
Dmc 1
(Disrupted meiotic cDNA 1)
[機能]減数分裂のレプトテン期からザイゴテン期に発現している相同組換えタンパク。
[実験目的]DMC 1タンパクの減数分裂における相同染色体の組換え,対合に関する機能を理解する1)。
分娩―タンパク因子
著者: 木村正 , 村田雄二
ページ範囲:P.481 - P.482
Srd 5a1
(Steroid 5α-reductase-type-1,1型ステロイド5α還元酵素)
[機能]testosteroneをさらに生理活性の強いアンドロゲンであるdihydrotestosteroneに変換する。
[実験目的]steroid 5α-reductase type 2の欠損症は男性仮性半陰陽を引き起こす。このアイソザイムであり,組織分布の異なるSrd 5a1遺伝子の機能分担を解明する。
12.侵襲・防御
異物処理
著者: 三村純正
ページ範囲:P.484 - P.484
AhR
(arylhydrocarbon receptor,アリルハイドロカーボンレセプター)
[機能]ダイオキシン類などの環境汚染物質により活性化される受容体蛋白質。ダイオキシン類の毒性の多くを仲介する。
[実験目的]AhRの生体内での機能を探るため。
免疫―サイトカインとその受容体
著者: 竹内理 , 審良静男
ページ範囲:P.485 - P.486
TLR 2
(Toll-like receptor 2)
[機能]グラム陽性菌由来ペプチドグリカン,細菌リポプロテインを認識する受容体。
[実験目的]TLR 2の生体内における機能を理解するため1)。
免疫―T細胞の増殖と分化
著者: 中島泉
ページ範囲:P.487 - P.487
IL-2Rβ
(Interleukin-2 receptorβ chain,インターロイキン-2受容体β鎖)
[機能]T細胞増殖因子として発見されたIL-2の受容体(IL-2R)を構成する3鎖(α,β,γ)の一つで,γ鎖とともにシグナル伝達鎖として働く。IL-15Rにも含まれる。
[実験目的]T細胞,B細胞,NK細胞,単球などに広く分布するIL-2Rβの未知の機能を探る1)。
免疫―B細胞の初期分化
著者: 真木一茂
ページ範囲:P.488 - P.489
Rag-1/Rag-2
(Recombination activating gene-1/2)
[機能]V(D)J組換え特異的なDNAの切断に関与する。
[所見]T細胞受容体や免疫グロブリン遺伝子の再構成が全く起こらないために,成熟T細胞や成熟B細胞が存在しない1,2)。
抗腫瘍因子―サイトカイン
著者: 佐藤雅彦 , 遠山千春
ページ範囲:P.490 - P.490
IL-6
(interleukin-6,インターロイキン-6)
[機能]免疫応答,造血系や神経系細胞の増殖・分化ならびに急性期反応などに関与する炎症性サイトカインである。
[実験目的]エールリッヒ腹水癌に対する抗腫瘍効果を調べる。
13.代謝
代謝―タンパク
著者: 内山安男
ページ範囲:P.492 - P.494
cathepsin D
(カテプシンD)
[機能]リソソームの主要なアスパラギン酸プロテアーゼ。エンドペプチダーゼで蛍光基質(デカペプチド)を用いると,至適pHは4である。
[実験目的]リソソームのプロテアーゼとして特異的なタンパク分解に関与しているかを明らかにするため。
代謝―脂質
著者: 杉山英子 , 青山俊文
ページ範囲:P.495 - P.495
PPARα
(peroxisome proliferator-activated receptorα,α型ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体)
[機能]核内における脂質代謝などに係る遺伝子の転写制御。
[実験目的]PPARαの複雑多様な機能を解析し,各臓器における生理的役割を決定するため。
代謝―Ca吸収
著者: 加藤茂明
ページ範囲:P.496 - P.497
VDR
(Vitamin D receptor,ビタミンDレセプター)
[機能]VDRは核内ステロイドホルモンレセプタースーパーファミリーの一員でリガンド誘導性転写制御因子として標的遺伝子の発現を制御する。
[実験目的]ビタミンDの主作用が,VDRを介した遺伝子の発現制御にあることを確かめる1)。
代謝―糖
著者: 山田祐一郎 , 清野裕
ページ範囲:P.498 - P.499
GIPR
(gastric inhibitory polypeptide receptorあるいはglucose-dependent insulinotropic polypeptide receptor)
[機能]上部消化管のK細胞から糖や脂質の消化吸収に伴って分泌されるGIPの特異的受容体,主として膵β細胞に発現し,Gs蛋白に共役し,GIP刺激によって細胞内cAMP濃度が上昇する。グルコース濃度依存的にインスリン分泌を刺激する。
[実験目的]GIPRの生理機能を詳しく理解するため。
14.疾病
高血圧―昇圧・降圧因子
著者: 杉山文博 , 劉穎 , 八神健一
ページ範囲:P.502 - P.503
Agt
(angiotensinogen,アンギオテンシノーゲン)
[機能]昇圧作用(レニン・アンギオテンシン系,RAS,の唯一の基質)。
[実験目的]Agtの詳しい機能を理解するため1-3)。
心筋―炎症防御
著者: 徳久剛史
ページ範囲:P.504 - P.504
BCL 6
(B Cell Lymphoma 6,B細胞リンパ腫6),BAZF(BCL 6-associated Zinc Finger Protein,BCL 6関連Znフィンガー蛋白) BCL 6はヒトB細胞リンパ腫特にび慢性大細胞型リンパ腫にみられる染色体3q27を含む染色体転座切断領域よりクローニングされた。BAZFはBCL 6のzink finger部をプローブとして用いて心筋のcDNAライブラリーから単離された。
[機能]BCL 6はヒトでは706,マウスでは707アミノ酸からなり,そのC末端にはkrüppelタイプのzinc finger motifが6個並んでいる。また,N末端には蛋白―蛋白の結合に関与するといわれるBTBドメインを有するPOZと呼ばれる領域がある。このzinc finger領域部で特異的塩基配列のDNAと結合することにより,その遺伝子の転写を抑制的に調節する1)。BAZFもBCL 6と同じDNA配列に結合し,転写抑制活性を示す2)。
腫瘍抑制因子―腸管
著者: 玉井淑貴
ページ範囲:P.505 - P.506
Apc
[機能]家族性大腸癌(FAP)の原因遺伝子としてクロ一ニングされた。Wntシグナル系を介したβ-cateninの調節機能がよく知られており,細胞接着,細胞運動,細胞増殖といった様々な現象に関与している。
[実験目的]APCの片側のアリールに変異の入った家族性の患者では,大腸癌発症の初期段階で現れるポリープの細胞にAPCのLOH(loss of heterozygosity)が認められる。そこでマウスに同様の変異を導入し,ポリープ形成とApcの関連を分子生物学的に解明する1)。
腫瘍抑制因子―一般的
著者: 荒木良子
ページ範囲:P.507 - P.507
DNA-PKcs
(DNA-dependent protein kinase,DNA依存性蛋白リン酸化酵素)
[機能]活性にDNA分子を要求するセリン/スレオニン蛋白リン酸化酵素。Ku 70,Ku 80とコンプレックスを作っており,その触媒サブユニットと考えられている。in vitoにおけるリン酸化基質が多く報告されているが,in vivoにおいても基質か否かは今後の研究課題である。リン酸化基質は,V(D)J組み換えを含む,二重鎖DNA切断後の再結合その他に関わる蛋白質と考えられている。
[実験目的]DNA-PKcsの生体内での機能を明らかにするため。DNA-PKcsの部分失活変異体と考えられている重症複合免疫不全症(SCID)マウスとの症状の比較。
腫瘍抑制因子―その他
著者: 伊藤正紀
ページ範囲:P.508 - P.509
TSC 2
(tuberous sclerosis 2,結節硬化症遺伝子2,ヒト結節硬化症の原因遺伝子の一つ)
[機能]GTPase活性化タンパクであるRap 1 GAPと低い相同性があるが,その機能は今のところ不明。
[実験目的]結節硬化症のマウスモデルを作製し,TSC2の生体での機能を調べるため。
けいれん発作―グルタミン酸トランスポーター
著者: 森本清 , 渡辺岳海
ページ範囲:P.510 - P.510
EAAT1(GLAST)
(excitatory amino acid transporter 1,興奮性アミノ酸トランスポーター1)
[機能]グルタミン酸の細胞内輸送(グリア型)。
[実験目的]詳細な生理機能1)。
プリオン病―プリオンタンパク
著者: 片峰茂
ページ範囲:P.511 - P.511
PrPc
(cellular prion protein,正常プリオン蛋白),Prnp(PrP遺伝子)
[機能]神経細胞に発現するGPIアンカー型膜糖蛋白であるが生理機能は未解明。翻訳後立体構造変換により不溶性とプロテアーゼ抵抗性を獲得した異常型(PrPSc)がプリオン病脳組織に沈着する。
[実験目的]1)プリオン仮説の検証,2)PrPc生理機能の解明,3)PrPc機能消失loss-of-functionのプリオン病病態への関与の検証。
トリプレットリピート病―関連タンパク
著者: 山形崇倫
ページ範囲:P.512 - P.512
FMRP
(fragile X mental retardation protein,脆弱X症候群タンパク)〔遺伝子名FMR 1〕
[機能]RNA結合タンパク。mRNAの核から細胞質,シナプス部位への輸送や転写調節に関与。
[実験目的]脆弱X症候群の病態と,FMRPの機能解明のため。
不妊―タンパク因子
著者: 由良茂夫 , 佐川典正 , 小川佳宏 , 中尾一和
ページ範囲:P.513 - P.514
ER-α,β
(estrogen receptor alpha or beta,エストロゲン受容体アルファ,ベータ)
[機能]生殖器官の成熟および機能調節。
[実験目的]エストロゲンが生殖機能に及ぼす影響を解析する。
基本情報

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59巻3号(2008年6月発行)
特集 アディポゲネシス
59巻2号(2008年4月発行)
特集 細胞外基質-研究の新たな展開
59巻1号(2008年2月発行)
特集 コンピュータと脳
58巻6号(2007年12月発行)
特集 グリケーション(糖化)
58巻5号(2007年10月発行)
特集 タンパク質間相互作用
58巻4号(2007年8月発行)
特集 嗅覚受容の分子メカニズム
58巻3号(2007年6月発行)
特集 骨の形成と破壊
58巻2号(2007年4月発行)
特集 シナプス後部構造の形成・機構と制御
58巻1号(2007年2月発行)
特集 意識―脳科学からのアプローチ
57巻6号(2006年12月発行)
特集 血管壁
57巻5号(2006年10月発行)
特集 生物進化の分子マップ
57巻4号(2006年8月発行)
特集 脳科学が求める先端技術
57巻3号(2006年6月発行)
特集 ミエリン化の機構とその異常
57巻2号(2006年4月発行)
特集 膜リサイクリング
57巻1号(2006年2月発行)
特集 こころと脳:とらえがたいものを科学する
56巻6号(2005年12月発行)
特集 構造生物学の現在と今後の展開
56巻5号(2005年10月発行)
特集 タンパク・遺伝子からみた分子病―新しく解明されたメカニズム
56巻4号(2005年8月発行)
特集 脳の遺伝子―どこでどのように働いているのか
56巻3号(2005年6月発行)
特集 Naチャネル
56巻2号(2005年4月発行)
特集 味覚のメカニズムに迫る
56巻1号(2005年2月発行)
特集 情動―喜びと恐れの脳の仕組み
55巻6号(2004年12月発行)
特集 脳の深部を探る
55巻5号(2004年10月発行)
特集 生命科学のNew Key Word
55巻4号(2004年8月発行)
特集 心筋研究の最前線
55巻3号(2004年6月発行)
特集 分子進化学の現在
55巻2号(2004年4月発行)
特集 アダプタータンパク
55巻1号(2004年2月発行)
特集 ニューロンと脳
54巻6号(2003年12月発行)
特集 オートファジー
54巻5号(2003年10月発行)
特集 創薬ゲノミクス・創薬プロテオミクス・創薬インフォマティクス
54巻4号(2003年8月発行)
特集 ラフトと細胞機能
54巻3号(2003年6月発行)
特集 クロマチン
54巻2号(2003年4月発行)
特集 樹状突起
54巻1号(2003年2月発行)
53巻6号(2002年12月発行)
特集 ゲノム全解読とポストゲノムの問題点
53巻5号(2002年10月発行)
特集 加齢の克服―21世紀の課題
53巻4号(2002年8月発行)
特集 一価イオンチャネル
53巻3号(2002年6月発行)
特集 細胞質分裂
53巻2号(2002年4月発行)
特集 RNA
53巻1号(2002年2月発行)
連続座談会 脳とこころ―21世紀の課題
52巻6号(2001年12月発行)
特集 血液脳関門研究の最近の進歩
52巻5号(2001年10月発行)
特集 モチーフ・ドメインリスト
52巻4号(2001年8月発行)
特集 骨格筋研究の新展開
52巻3号(2001年6月発行)
特集 脳の発達に関与する分子機構
52巻2号(2001年4月発行)
特集 情報伝達物質としてのATP
52巻1号(2001年2月発行)
連続座談会 脳を育む
51巻6号(2000年12月発行)
特集 機械的刺激受容の分子機構と細胞応答
51巻5号(2000年10月発行)
特集 ノックアウトマウスリスト
51巻4号(2000年8月発行)
特集 臓器(組織)とアポトーシス
51巻3号(2000年6月発行)
特集 自然免疫における異物認識と排除の分子機構
51巻2号(2000年4月発行)
特集 細胞極性の形成機序
51巻1号(2000年2月発行)
特集 脳を守る21世紀生命科学の展望
50巻6号(1999年12月発行)
特集 細胞内輸送
50巻5号(1999年10月発行)
特集 病気の分子細胞生物学
50巻4号(1999年8月発行)
特集 トランスポーターの構造と機能協関
50巻3号(1999年6月発行)
特集 時間生物学の新たな展開
50巻2号(1999年4月発行)
特集 リソソーム:最近の研究
50巻1号(1999年2月発行)
連続座談会 脳を守る
49巻6号(1998年12月発行)
特集 発生・分化とホメオボックス遺伝子
49巻5号(1998年10月発行)
特集 神経系に作用する薬物マニュアル1998
49巻4号(1998年8月発行)
特集 プロテインキナーゼCの多様な機能
49巻3号(1998年6月発行)
特集 幹細胞研究の新展開
49巻2号(1998年4月発行)
特集 血管―新しい観点から
49巻1号(1998年2月発行)
特集 言語の脳科学
48巻6号(1997年12月発行)
特集 軸索誘導
48巻5号(1997年10月発行)
特集 受容体1997
48巻4号(1997年8月発行)
特集 マトリックス生物学の最前線
48巻3号(1997年6月発行)
特集 開口分泌のメカニズムにおける新しい展開
48巻2号(1997年4月発行)
特集 最近のMAPキナーゼ系
48巻1号(1997年2月発行)
特集 21世紀の脳科学
47巻6号(1996年12月発行)
特集 老化
47巻5号(1996年10月発行)
特集 器官―その新しい視点
47巻4号(1996年8月発行)
特集 エンドサイトーシス
47巻3号(1996年6月発行)
特集 細胞分化
47巻2号(1996年4月発行)
特集 カルシウム動態と細胞機能
47巻1号(1996年2月発行)
特集 神経科学の最前線
46巻6号(1995年12月発行)
特集 病態を変えたよく効く医薬
46巻5号(1995年10月発行)
特集 遺伝子・タンパク質のファミリー・スーパーファミリー
46巻4号(1995年8月発行)
特集 ストレス蛋白質
46巻3号(1995年6月発行)
特集 ライソゾーム
46巻2号(1995年4月発行)
特集 プロテインホスファターゼ―最近の進歩
46巻1号(1995年2月発行)
特集 神経科学の謎
45巻6号(1994年12月発行)
特集 ミトコンドリア
45巻5号(1994年10月発行)
特集 動物の行動機能テスト―個体レベルと分子レベルを結ぶ
45巻4号(1994年8月発行)
特集 造血の機構
45巻3号(1994年6月発行)
特集 染色体
45巻2号(1994年4月発行)
特集 脳と分子生物学
45巻1号(1994年2月発行)
特集 グルコーストランスポーター
44巻6号(1993年12月発行)
特集 滑面小胞体をめぐる諸問題
44巻5号(1993年10月発行)
特集 現代医学・生物学の仮説・学説
44巻4号(1993年8月発行)
特集 細胞接着
44巻3号(1993年6月発行)
特集 カルシウムイオンを介した調節機構の新しい問題点
44巻2号(1993年4月発行)
特集 蛋白質の細胞内転送とその異常
44巻1号(1993年2月発行)
座談会 脳と遺伝子
43巻6号(1992年12月発行)
特集 成長因子受容体/最近の進歩
43巻5号(1992年10月発行)
特集 〈研究室で役に立つ細胞株〉
43巻4号(1992年8月発行)
特集 細胞機能とリン酸化
43巻3号(1992年6月発行)
特集 血管新生
43巻2号(1992年4月発行)
特集 大脳皮質発達の化学的側面
43巻1号(1992年2月発行)
特集 意識と脳
42巻6号(1991年12月発行)
特集 細胞活動の日周リズム
42巻5号(1991年10月発行)
特集 神経系に作用する薬物マニュアル
42巻4号(1991年8月発行)
特集 開口分泌の細胞内過程
42巻3号(1991年6月発行)
特集 ペルオキシソーム/最近の進歩
42巻2号(1991年4月発行)
特集 脳の移植と再生
42巻1号(1991年2月発行)
特集 脳と免疫
41巻6号(1990年12月発行)
特集 注目の実験モデル動物
41巻5号(1990年10月発行)
特集 LTPとLTD:その分子機構
41巻4号(1990年8月発行)
特集 New proteins
41巻3号(1990年6月発行)
特集 シナプスの形成と動態
41巻2号(1990年4月発行)
特集 細胞接着
41巻1号(1990年2月発行)
特集 発がんのメカニズム/最近の知見
40巻6号(1989年12月発行)
特集 ギャップ結合
40巻5号(1989年10月発行)
特集 核内蛋白質
40巻4号(1989年8月発行)
特集 研究室で役に立つ新しい試薬
40巻3号(1989年6月発行)
特集 細胞骨格異常
40巻2号(1989年4月発行)
特集 大脳/神経科学からのアプローチ
40巻1号(1989年2月発行)
特集 分子進化
39巻6号(1988年12月発行)
特集 細胞内における蛋白質局在化機構
39巻5号(1988年10月発行)
特集 細胞測定法マニュアル
39巻4号(1988年8月発行)
特集 細胞外マトリックス
39巻3号(1988年6月発行)
特集 肺の微細構造と機能
39巻2号(1988年4月発行)
特集 生体運動の分子機構/研究の発展
39巻1号(1988年2月発行)
特集 遺伝子疾患解析の発展
38巻6号(1987年12月発行)
-チャンネルの最近の動向
38巻5号(1987年10月発行)
特集 細胞生物学における免疫実験マニュアル
38巻4号(1987年8月発行)
特集 視覚初期過程の分子機構
38巻3号(1987年6月発行)
特集 人間の脳
38巻2号(1987年4月発行)
特集 体液カルシウムのホメオスタシス
38巻1号(1987年2月発行)
特集 医学におけるブレイクスルー/基礎研究からの挑戦
37巻6号(1986年12月発行)
特集 神経活性物質受容体と情報伝達
37巻5号(1986年10月発行)
特集 中間径フィラメント
37巻4号(1986年8月発行)
特集 細胞生物学実験マニュアル
37巻3号(1986年6月発行)
特集 脳の化学的トポグラフィー
37巻2号(1986年4月発行)
特集 血小板凝集
37巻1号(1986年2月発行)
特集 脳のモデル
36巻6号(1985年12月発行)
特集 脂肪組織
36巻5号(1985年10月発行)
特集 細胞分裂をめぐって
36巻4号(1985年8月発行)
特集 神経科学実験マニュアル
36巻3号(1985年6月発行)
特集 血管内皮細胞と微小循環
36巻2号(1985年4月発行)
特集 肝細胞と胆汁酸分泌
36巻1号(1985年2月発行)
特集 Transmembrane Control
35巻6号(1984年12月発行)
特集 細胞毒マニュアル—実験に用いられる細胞毒の知識
35巻5号(1984年10月発行)
特集 中枢神経系の再構築
35巻4号(1984年8月発行)
特集 ゲノムの構造
35巻3号(1984年6月発行)
特集 神経科学の仮説
35巻2号(1984年4月発行)
特集 哺乳類の初期発生
35巻1号(1984年2月発行)
特集 細胞生物学の現状と展望
34巻6号(1983年12月発行)
特集 蛋白質の代謝回転
34巻5号(1983年10月発行)
特集 受容・応答の膜分子論
34巻4号(1983年8月発行)
特集 コンピュータによる生物現象の再構成
34巻3号(1983年6月発行)
特集 細胞の極性
34巻2号(1983年4月発行)
特集 モノアミン系
34巻1号(1983年2月発行)
特集 腸管の吸収機構
33巻6号(1982年12月発行)
特集 低栄養と生体機能
33巻5号(1982年10月発行)
特集 成長因子
33巻4号(1982年8月発行)
特集 リン酸化
33巻3号(1982年6月発行)
特集 神経発生の基礎
33巻2号(1982年4月発行)
特集 細胞の寿命と老化
33巻1号(1982年2月発行)
特集 細胞核
32巻6号(1981年12月発行)
特集 筋小胞体研究の進歩
32巻5号(1981年10月発行)
特集 ペプチド作働性シナプス
32巻4号(1981年8月発行)
特集 膜の転送
32巻3号(1981年6月発行)
特集 リポプロテイン
32巻2号(1981年4月発行)
特集 チャネルの概念と実体
32巻1号(1981年2月発行)
特集 細胞骨格
31巻6号(1980年12月発行)
特集 大脳の機能局在
31巻5号(1980年10月発行)
特集 カルシウムイオン受容タンパク
31巻4号(1980年8月発行)
特集 化学浸透共役仮説
31巻3号(1980年6月発行)
特集 赤血球膜の分子構築
31巻2号(1980年4月発行)
特集 免疫系の情報識別
31巻1号(1980年2月発行)
特集 ゴルジ装置
30巻6号(1979年12月発行)
特集 細胞間コミニケーション
30巻5号(1979年10月発行)
特集 In vitro運動系
30巻4号(1979年8月発行)
輸送系の調節
30巻3号(1979年6月発行)
特集 網膜の構造と機能
30巻2号(1979年4月発行)
特集 神経伝達物質の同定
30巻1号(1979年2月発行)
特集 生物物理学の進歩—第6回国際生物物理学会議より
29巻6号(1978年12月発行)
特集 最近の神経科学から
29巻5号(1978年10月発行)
特集 下垂体:前葉
29巻4号(1978年8月発行)
特集 中枢のペプチド
29巻3号(1978年6月発行)
特集 心臓のリズム発生
29巻2号(1978年4月発行)
特集 腎機能
29巻1号(1978年2月発行)
特集 膜脂質の再検討
28巻6号(1977年12月発行)
特集 青斑核
28巻5号(1977年10月発行)
特集 小胞体
28巻4号(1977年8月発行)
特集 微小管の構造と機能
28巻3号(1977年6月発行)
特集 神経回路網と脳機能
28巻2号(1977年4月発行)
特集 生体の修復
28巻1号(1977年2月発行)
特集 生体の科学の現状と動向
27巻6号(1976年12月発行)
特集 松果体
27巻5号(1976年10月発行)
特集 遺伝マウス・ラット
27巻4号(1976年8月発行)
特集 形質発現における制御
27巻3号(1976年6月発行)
特集 生体と化学的環境
27巻2号(1976年4月発行)
特集 分泌腺
27巻1号(1976年2月発行)
特集 光受容
26巻6号(1975年12月発行)
特集 自律神経と平滑筋の再検討
26巻5号(1975年10月発行)
特集 脳のプログラミング
26巻4号(1975年8月発行)
特集 受精機構をめぐつて
26巻3号(1975年6月発行)
特集 細胞表面と免疫
26巻2号(1975年4月発行)
特集 感覚有毛細胞
26巻1号(1975年2月発行)
特集 体内のセンサー
25巻5号(1974年12月発行)
特集 生体膜—その基本的課題
25巻4号(1974年8月発行)
特集 伝達物質と受容物質
25巻3号(1974年6月発行)
特集 脳の高次機能へのアプローチ
25巻2号(1974年4月発行)
特集 筋細胞の分化
25巻1号(1974年2月発行)
特集 生体の科学 展望と夢
24巻6号(1973年12月発行)
24巻5号(1973年10月発行)
24巻4号(1973年8月発行)
24巻3号(1973年6月発行)
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24巻1号(1973年2月発行)
23巻6号(1972年12月発行)
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23巻4号(1972年8月発行)
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22巻6号(1971年12月発行)
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21巻7号(1970年12月発行)
21巻6号(1970年10月発行)
21巻4号(1970年8月発行)
特集 代謝と機能
21巻5号(1970年8月発行)
21巻3号(1970年6月発行)
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21巻1号(1970年2月発行)
20巻6号(1969年12月発行)
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19巻6号(1968年12月発行)
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18巻6号(1967年12月発行)
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18巻4号(1967年8月発行)
18巻3号(1967年6月発行)
18巻2号(1967年4月発行)
18巻1号(1967年2月発行)
17巻6号(1966年12月発行)
17巻5号(1966年10月発行)
17巻4号(1966年8月発行)
17巻3号(1966年6月発行)
17巻2号(1966年4月発行)
17巻1号(1966年2月発行)
16巻6号(1965年12月発行)
16巻5号(1965年10月発行)
16巻4号(1965年8月発行)
16巻3号(1965年6月発行)
16巻2号(1965年4月発行)
16巻1号(1965年2月発行)
15巻6号(1964年12月発行)
特集 生体膜その3
15巻5号(1964年10月発行)
特集 生体膜その2
15巻4号(1964年8月発行)
特集 生体膜その1
15巻3号(1964年6月発行)
特集 第13回日本生理科学連合シンポジウム
15巻2号(1964年4月発行)
15巻1号(1964年2月発行)
14巻6号(1963年12月発行)
特集 興奮收縮伝関
14巻5号(1963年10月発行)
14巻4号(1963年8月発行)
14巻3号(1963年6月発行)
14巻1号(1963年2月発行)
特集 第9回中枢神経系の生理学シンポジウム
14巻2号(1963年2月発行)
13巻6号(1962年12月発行)
13巻5号(1962年10月発行)
特集 生物々理—生理学生物々理若手グループ第1回ミーティングから
13巻4号(1962年8月発行)
13巻3号(1962年6月発行)
13巻2号(1962年4月発行)
Symposium on Permeability of Biological Membranes
13巻1号(1962年2月発行)
12巻6号(1961年12月発行)
12巻5号(1961年10月発行)
12巻4号(1961年8月発行)
12巻3号(1961年6月発行)
12巻2号(1961年4月発行)
12巻1号(1961年2月発行)
11巻6号(1960年12月発行)
Symposium On Active Transport
11巻5号(1960年10月発行)
11巻4号(1960年8月発行)
11巻3号(1960年6月発行)
11巻2号(1960年4月発行)
11巻1号(1960年2月発行)
10巻6号(1959年12月発行)
10巻5号(1959年10月発行)
10巻4号(1959年8月発行)
10巻3号(1959年6月発行)
10巻2号(1959年4月発行)
10巻1号(1959年2月発行)
8巻6号(1957年12月発行)
8巻5号(1957年10月発行)
特集 酵素と生物
8巻4号(1957年8月発行)
8巻3号(1957年6月発行)
8巻2号(1957年4月発行)
8巻1号(1957年2月発行)