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文献詳細

雑誌文献

生体の科学51巻5号

2000年10月発行

文献概要

特集 ノックアウトマウスリスト 6.細胞外基質

接着性糖タンパク―非線維形成成分(3)

著者: 古川雄祐1

所属機関: 1自治医科大学分子病態治療研究センター

ページ範囲:P.383 - P.383

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 Tenascin-x
(テネイシンX)〔遺伝子名TNX〕
 [機能]腱鞘,滑膜,血管外膜,心嚢など結合組織に強く発現していることから,結合織の安定性に関与していると考えられている1)
 [実験目的]1997年,Burchらは,TNXと一部遺伝子が重複する21-hydroxylase2)を欠損する26歳の男性で,皮膚や関節の過伸展,血管脆弱性,創傷治癒不全などの結合組織の異常を思わせる症状を合併している患者を見出した。症状からはEhlers-Danlos症候群(EDS)が疑われたが,皮膚生検ではコラーゲン線維の明らかな異常は見当たらず,また典型的なEDSでは見られない表皮下のエラスチン小体の集積,血管周囲の結合織の増加,ミエリン鞘の異常などが著明なため,コラーゲン以外の分子,とくに遺伝子座からtenascin-Xが原因と推定された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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