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文献詳細

雑誌文献

生体の科学51巻5号

2000年10月発行

文献概要

特集 ノックアウトマウスリスト 11.器官発生・機能

脾臓―発生

著者: 諸橋憲一郎1

所属機関: 1岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所

ページ範囲:P.477 - P.477

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 Ad4BP,SF-1,ELP,Ftz-F1
(Adrenal-4 binding protein,Steroidogenic factor,embryonal long terminal repeat-binding protein,Fushi tarazu gene transcription faxctor-1)
 Ad4BP,SF-1,ELPは哺乳動物から得られた因子に対して付けられた名前であるが,いずれも同一の遺伝子より転写,翻訳される。これに対しFtz-F1はショウジョウバエから得られたものである。構造上,核内受容体型転写因子に分類される1)
 [機能]脊椎動物,特に哺乳動物では,ステロイドホルモン産生組織である生殖腺(精巣と卵巣)や副腎皮質,脳下垂体性腺刺激ホルモン分泌細胞,視床下部腹内側核,脾臓でその発現が認められる。これらの組織では各々特異的な遺伝子の発現を調節していることが知られている。例えば,生殖腺や副腎皮質ではステロイドホルモンの産生に必要なP450遺伝子や,ミュラー管阻害因子遺伝子の転写調節を,脳下垂体においては垂体性腺刺激ホルモン遺伝子の転写調節を行っている2)。脾臓における下流遺伝子は明らかではないが,脾洞を構成する上皮細胞と脾洞が集合する血管内皮に発現が認められる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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