icon fsr

文献詳細

雑誌文献

生体の科学51巻5号

2000年10月発行

文献概要

特集 ノックアウトマウスリスト 11.器官発生・機能

精巣―精子形成

著者: 湯浅茂樹1

所属機関: 1千葉大学医学部解剖学第二講座

ページ範囲:P.478 - P.478

文献購入ページに移動
 BASIGIN
(ベイシジン)
 [機能]免疫グロブリンスーパーファミリーに属し,多量の糖鎖を結合した膜蛋白である1,2)。細胞生物学的解析から,網膜発生過程におけるニューロン-グリア間相互作用に関与すること3),ガン細胞表面のbasiginは周囲の基質におけるメタロプロテアーゼの発現を誘導すること4)が明らかにされている。発現部位に関する詳細な検討は精巣5)ならびに中枢神経系6)で行われている。
 成体マウス精巣では細糸期(leptotene)精母細胞から発現が始まり,減数分裂前期に増強し,step9-11の精子細胞の細胞膜ならびに細胞質で発現強度が最大となる。その後,鞭毛に強い発現が持続する。免疫電顕的観察では精母細胞,精子細胞の細胞膜とともにセルトリ細胞の細胞膜にも局在が認められた。胎生期ならびに成体の中枢神経系においても広い範囲で発現が認められた。また,受精卵着床時には栄養膜,子宮内膜の両者に発現が認められた7)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら