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文献詳細

雑誌文献

生体の科学51巻6号

2000年12月発行

文献概要

特集 機械的刺激受容の分子機構と細胞応答

血管内皮における機械的刺激によるストレスタンパク質の発現

著者: 杉本啓治1 藤井幸子1 武政徹2 山下和雄1

所属機関: 1日本医科大学解剖学第一講座 2筑波大学体育科学系運動生理学研究室

ページ範囲:P.562 - P.566

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 その強度において程度差はあるものの,ほとんどの体構成細胞が受けている機械的刺激に対して各細胞がどのような応答反応を示し,本来の機能を遂行しているのかを知ることは今日的な興味あるテーマの一つであろう。本稿でとりあげる血管内皮細胞も外部から機械刺激を常時受けている典型的な細胞種である。これらの細胞では与えられた刺激に対して積極的に応答して独自の情報を発し,組織あるいは器官としての機能を制御している姿が最近の研究から明らかにされつつある。本稿に求められた内容は血管内皮における機械的刺激とストレスタンパク質発現の関係についての解説であるが,その発現機構について機械的刺激の面から調べた研究は見当たらないので,ここではわれわれが今までに携わってきた細胞骨格,特にアクチン線維の動態とストレスタンパク質発現との関係を中心に話を進めたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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