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実験講座
マイクロCTの原理と応用
著者: 江尻貞一1
所属機関: 1新潟大学歯学部口腔解剖学第一講座
ページ範囲:P.602 - P.607
文献購入ページに移動 マイクロCT(microfocus X-ray computed tomography)は,マイクロフォーカスX線源と素子間配列ピッチの小さいメージセンサーを組み合わせ,微小構造物解析に適したソフトを搭載した高分解能X線CTスキャナーである(図1)。本装置は試料を破壊することなくその微細構造を高解像度で解析することが可能であり,電子機器や機械部品などの工業製品に含まれる微細な欠陥を検査する装置として開発されたが,近年,骨や歯などの硬組織研究分野において構造解析のための有用な手法として応用されている1-7)。
一般的にはマイクロCTで撮影した高分解能2次元CT画像を用いて,硬組織の微細構造解析や形態計測学的解析が行われているが,さらに2次元スライス像を一定の間隔で多数撮影し,それらの補間処理により得られた3次元再構築像を用いて,硬組織の立体的構造解析を行うとともに3次元的形態計測も行われている。またごく最近では,コーンビーム方式のマイクロCTが実用化され,2次元スライス像を何枚も撮影するのではなく,3次元CT像を直接撮影し短時間で3次元画像を再構築することが可能になった。
一般的にはマイクロCTで撮影した高分解能2次元CT画像を用いて,硬組織の微細構造解析や形態計測学的解析が行われているが,さらに2次元スライス像を一定の間隔で多数撮影し,それらの補間処理により得られた3次元再構築像を用いて,硬組織の立体的構造解析を行うとともに3次元的形態計測も行われている。またごく最近では,コーンビーム方式のマイクロCTが実用化され,2次元スライス像を何枚も撮影するのではなく,3次元CT像を直接撮影し短時間で3次元画像を再構築することが可能になった。
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