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特集 情報伝達物質としてのATP
ATP受容体の構造と機能
著者: 中澤憲一1
所属機関: 1国立医薬品食品衛生研究所薬理部第2室
ページ範囲:P.152 - P.157
文献購入ページに移動 ATPの受容体はP2XとP2Yに大別されるが,この2種類の受容体は全く構造が異なる。P2X受容体は独特な構造を有するイオンチャネル形成型受容体であり,その構造については主としてアミノ酸置換など人為的変異導入による構造―機能相関の研究が進められているが,三次元構造について決定的な情報はない。一方,P2Y受容体はGタンパク質結合受容体であり,類縁受容体を基にかなり確かと思われる三次元構造が推定されている。しかし,類縁受容体の構造―機能の研究成果が進んでいることもあって,P2Y受容体そのものに人為的変異を導入した研究はATP結合領域を除くとほとんど行われていない。
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