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特集 脳の発達に関与する分子機構
発達脳における神経細胞の移動:新しいニューロン移動法とその原理
著者: 宮田卓樹1 川口綾乃2 岡野栄之3 小川正晴1
所属機関: 1理化学研究所脳科学総合研究センター細胞培養技術開発チーム 2大阪大学大学院医学研究科神経機能解剖・眼科 3慶應義塾大学医学部生理学講座
ページ範囲:P.224 - P.229
文献購入ページに移動一般に,鳥が飛べるのは何故かとか,魚はどうやって泳ぐかという質問には,対象の「かたち」の理解なしには解答できない。移動するニューロンの形態については,数十年以上に及ぶ固定標本の,そして最近では培養脳スライスやバラバラにした培養細胞などの観察を通じて,図1に示すようなかたちであると認識されてきた2-4)。周囲の細胞とのひしめき合いの度合いや,移動の活発さに応じて多少の伸び縮みや変形こそあれ,「まる(細胞体)」プラス,進行方向に伸ばした「短い棒(リーディングプロセス)」というのが,われわれが今日「分子」というレベルにまで仕掛けの追求を進められる前提のはずだった。
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