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文献詳細

雑誌文献

生体の科学52巻4号

2001年08月発行

文献概要

特集 骨格筋研究の新展開

骨格筋細胞のカベオリン

著者: 萩原康子1

所属機関: 1国立精神・神経センター神経研究所モデル動物開発部

ページ範囲:P.314 - P.320

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 カベオリンは細胞膜のフラスコ様凹構造体カベオラを構成する主要な膜内在性タンパク質である。別々の遺伝子にコードされるカベオリン-1,-2,-3が同定されており,カベオリンファミリーとしてまとめられている。哺乳類のカベオリン-1,-2は脂肪細胞,内皮細胞,線維芽細胞などに多く発現し,筋芽細胞でも発現している。カベオリン-3は分化した筋細胞に発現してカベオリン-1と類似性が高いことから,分化した筋細胞では,カベオリン-3が他の細胞におけるカベオリン-1の基本的な役割を担っていると考えられている。この稿では,骨格筋細胞のカベオリンということでカベオリン-3に注目して述べるが,共通した部分は,発見および研究解析が先行したカベオリン-1での報告に基づいて記載した。カベオリン-3独自の役割であるT-管形成への関与および筋ジストロフィーとの関係を後半で述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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