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文献詳細

雑誌文献

生体の科学52巻5号

2001年10月発行

文献概要

特集 モチーフ・ドメインリスト

序にかえて フリーアクセス

著者: 「生体の科学」編集委員

所属機関:

ページ範囲:P.366 - P.366

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 一つのタンパク分子の構造は,アミノ酸残基のペプチド結合からなる一次構造,それらが採る次に高い階層である二次構造,さらにそれらが織りなす三次構造に分解できます。あるタンパク分子が生化学的機能を発揮するのは主にその三次構造に基づいていることは論をまちませんが,その「限定された」立体部分(あるいはその表面)を構成しているアミノ酸残基が一般的に一次構造上で隣接しているとはかぎりません。むしろそうでない場合が多いでしょう。しかし,全アミノ酸配列のうちの比較的限定された領域の配列部分がそれだけで機能的に意味のある立体構造を形成していて,しかもそれらが同様な機能をもつタンパクファミリーに共通している(保存されている)場合や,その機能上限定された立体部分を構成しているアミノ酸配列の一部が特徴的に保存されている場合には,それらの配列部分はドメインdomain(「領域」)または(比較的小さい場合?)モチーフmotifと呼ばれているようです。
 また,タンパクによっては同種・異種の複数のドメインをもっています(「マルチドメインタンパク」)。このようなドメイン(モチーフ)の種類と数はふえ続けていてインターネット上で特定のドメインをもつタンパクを検索したり,あるアミノ酸配列がどのようなドメインを含むのかを検索できるようになってきました。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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