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特集 モチーフ・ドメインリスト 2.遺伝子発現 翻訳および細胞内局在
Ran結合ドメイン
著者: 西本毅治1
所属機関: 1九州大学大学院医学研究院分子生命科学専攻細胞工学講座
ページ範囲:P.406 - P.407
文献購入ページに移動 低分子G蛋白質Ranに結合する蛋白質は,大きくRanGTPに結合するものとRanGDPに結合する蛋白質の2種類に分けられる。前者にはRanBP1(MW.28 kDa)1),RanBP2/NUP348(MW.348 kDa)2),RanBP3(55 kDa)3),Yrb1p(MW.22 kDa)4),Yrb2p(MW.36 kDa)5)からなるRanBD(Ran Binding domain)を持つファミリーに加えて,核・細胞質間輸送因子Importin βファミリー,そして最近分離されたMog1p(MW.24 kDa)が知られている。また,後者としてはp1O/Ntf2p(MW.14 kDa)がある。興味あることにMog1pはRanGTPと結合するのであるが,結晶構造から推測された立体構造はNtf2p/p10に類似している。実際に低い効率ではあるがMog1pはRanGDPと結合する。RanGTPとRanGDPの両方に結合するものとしては,exosomeの1個のサブユニットであるDis3がある。加えてRanのGTPase活性化酵素のRanGAPはRanGTPと特異的に結合し,一方,Ranのヌクレオタイド交換酵素であるRCC1はRanGTPとRanGDPの双方と結合する。RCC1は特にヌクレオタイドのついていないRanと強固な結合体を形成する。ここでは,RanBDをとりあげて解説する。
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