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文献詳細

雑誌文献

生体の科学52巻5号

2001年10月発行

文献概要

特集 モチーフ・ドメインリスト 3.信号伝達

SH3ドメイン結合モチーフ

著者: 松下正人1 塚田聡1

所属機関: 1大阪大学大学院医学研究科C4分子病態内科学

ページ範囲:P.450 - P.451

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 [アミノ酸配列]
 表1参照。SH3ドメインは,SH2ドメインと共にチロシンキナーゼ情報伝達系の中核をなすものとして,そのタンパク質-タンパク質相互作用の結合様式が,生化学的,構造生物学的分析も含めて,かなり詳細に解析されてきた。SH3ドメインは酵母も含むすべての真核生物において見出されており,より普遍的な役割を持つものと考えられている(詳細は,該当項参照)。
 歴史的には最初のSH3ドメイン結合タンパク質は,SH3ドメイン融合タンパクをプローブとして,バクテリオファージの発現ライブラリーをスクリーニングすることにより発見された1)。以降,数多くのSH3ドメイン結合タンパク質がアフィニティークロマトグラフィー,酵母two hybrid system,ペプチドライブラリースクリーニングなどにもよって次々と採られ,これらの分子中のSH3ドメイン結合部位(SH3リガンド)に共通の構造的特徴が存在することが,次第に明らかになってきた。すなわち,基本的には表1上部のようにこれらのリガンドは構造上PxxPをコアとする左向きポリプロリン-2(PP-Ⅱ)ヘリックス構造を有するのである(図1参照)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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