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6.細胞骨格
文献概要
スペクトリン(Spectrin)は,赤血球をはじめ,神経系など多くの組織に相同蛋白を持つ細胞骨格系蛋白質である。赤血球に多く発現するものを赤血球型スペクトリン,赤血球以外のものを非赤血球型スペクトリンといい,特に脳で同定されたものは,脳スペクトリン,フォドリン,カルスペクチンとも呼ばれている。スペクトリンは,一般にα鎖(分子量約24万)とβ鎖(分子量約22万)が逆平行で結合したヘテロ二量体,あるいはこの二量体がhead-to-headに会合した四量体(α2β2)で存在している。α,β鎖ともに3個のαヘリックスを含む,約106アミノ酸配列からなる単位を一つの分節とした,スペクトリンリピートを持っている。
スペクトリンは赤血球膜において,アクチン,バンド4.1などの細胞骨格系蛋白質とともに六角形の格子を形成し,さらにアンキリン(Ankyrin)と結合することで膜にアンカーされ,細胞膜の裏打ち構造を構成している。また,フォドリンはアンキリンを介してN-CAMなどの膜貫通型蛋白質である神経接着分子と結合する。このように,スペクトリン結合蛋白質の中で,スペクトリンを膜にアンカーする際に重要な役割を果たしているのがアンキリンである。
スペクトリンは赤血球膜において,アクチン,バンド4.1などの細胞骨格系蛋白質とともに六角形の格子を形成し,さらにアンキリン(Ankyrin)と結合することで膜にアンカーされ,細胞膜の裏打ち構造を構成している。また,フォドリンはアンキリンを介してN-CAMなどの膜貫通型蛋白質である神経接着分子と結合する。このように,スペクトリン結合蛋白質の中で,スペクトリンを膜にアンカーする際に重要な役割を果たしているのがアンキリンである。
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