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文献詳細

雑誌文献

生体の科学52巻6号

2001年12月発行

文献概要

特集 血液脳関門研究の最近の進歩

血液脳関門の排出系

著者: 木戸康人1 崔吉道1 玉井郁巳1 辻彰1

所属機関: 1金沢大学薬学部薬効動態学講座製剤学研究室

ページ範囲:P.571 - P.576

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 中枢神経系は血液脳関門(blood-brain barrier)と血液脳脊髄液関門(blood-cerebrospinal fluid barrier)によって循環血から隔離されている。両関門を形成する脳毛細血管内皮細胞ならびに脈絡叢上皮細胞は,密着結合(tight junction)により細胞間が強固に付着することで脂質膜のバリアーとして機能している。さらに,これらの細胞膜上には生体外異物や脳内で産生された代謝物を脳から排除するための多様なトランスポーターが発現しているため,両関門は脳外へ積極的にくみ出す排出輸送機構が備わる「ダイナミックなインターフェース」として機能すると考えられている1)。本稿では脳解毒に働く血液脳関門のトランスポーターについて,薬物排出ポンプP-gpを中心にこれまで報告された例を紹介すると共に,脳外排出に関わるトランスポーターの重要性ついて述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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