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文献詳細

雑誌文献

生体の科学53巻3号

2002年06月発行

文献概要

特集 細胞質分裂

細胞分裂における収縮環形成の過程

著者: 馬渕一誠1

所属機関: 1東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻生命環境科学系

ページ範囲:P.173 - P.185

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 動物細胞や酵母の細胞質分裂は分裂面の細胞表層のくびれによって進行する。このくびれ部分(分裂溝)にはアクチン繊維を主成分とする収縮環(contractile ring)が見出されている。収縮環はアクチンとミオシンの相互作用によって収縮し,細胞を二分する。この構造は細胞が分裂する時にだけ形成される一過性の構造である。多くの動物細胞や分裂酵母,細胞性粘菌では収縮環は細胞全体を取り巻くリングとして形成されるが,両生類の卵のような端黄卵では動物極から弧状に形成され,分裂が進んだ後にリングとなる(図1)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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