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文献詳細

雑誌文献

生体の科学53巻3号

2002年06月発行

文献概要

実験講座

胎生期大脳組織の三次元培養:複雑さへの回帰

著者: 宮田卓樹1 齋藤加奈子1 川口綾乃1 小川正晴1

所属機関: 1理化学研究所脳科学総合研究センター先端技術開発センター(ATDC)細胞培養技術開発チーム

ページ範囲:P.243 - P.249

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 培養は特定の現象・機構を抽出するための,時間的空間的な「解剖」道具の一つである。「ライブ観察」および「細胞の個別性」という観察上の二大利点を追求するために,組織を刻み,細胞を解離させるのが従来の主流であった。しかし,領域化や細胞の極性・移動・配列など,組織が有する三次元構造と深く関わる問題に挑む上で,培養には,それら二点に加えて「複雑さ」の維持が求められつつある。散発的な蛍光ラベルを施した脳原基スライスの培養は,「ライブ」,「細胞個別」,「三次元」すべての要求に応える重要な手法であり,幅広い利用が期待される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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