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特集 一価イオンチャネル
内向き整流性カリウムチャネルの整流特性の分子機構
著者: 松田博子1
所属機関: 1関西医科大学第1生理学教室
ページ範囲:P.252 - P.256
文献購入ページに移動内向き整流特性の成因について,従来,三通りの考察がなされてきた。1)個々のチャネルの電流-電圧関係そのものが内向きに整流している。イオンがチャネルポア(穴)を通過する過程は水溶液中での拡散現象とは異なり,いくつかのエネルギー障壁をこえて起きると考えられ,エネルギー障壁が細胞膜内外に関し非対称に存在すると,整流特性が生じる。個々のチャネルの電流-電圧関係は直線であるが,2)電位依存性のチャネル開閉機構が存在し,脱分極に際しチャネルを閉ざす,3)あるいは細胞内陽イオンが脱分極時チャネルポアに入りこむが外側の障壁を乗り越えることができず,Kイオンの通過を妨げる結果,内向き整流が生じる。
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