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文献概要
特集 一価イオンチャネル
グリア細胞のカリウムチャネルとK+-spatial buffering
著者: 堀尾嘉幸1
所属機関: 1札幌医科大学薬理学講座
ページ範囲:P.276 - P.279
文献購入ページに移動 1細胞外K+イオンの功罪
細胞の内と外ではイオン濃度が著しく異なっている。K+イオンは細胞外に低く,細胞内に高い。逆に,Na+イオンとCa2+イオンは外に高く内に低い。細胞はこのようなイオンのアンバランスによって電位(膜電位)を持ち,さらに,細胞内イオン濃度を変化させることによって,膜電位を変えることに成功した。
神経細胞の興奮は,細胞外からのNa+イオンとCa2+イオンの流入に伴って,一過性に膜電位がプラス側に変化することによって起きる。この膜電位変化は,引き続くK+イオンの細胞外への流出によって,すぐに元の状態に戻される。このような電位の変化は活動電位と呼ばれる。活動電位が神経の興奮を起こし,骨格筋や心筋の収縮を起こしている。そして確かに,神経活動に伴って細胞外K+イオン[K+]oが増加する。例えば,神経組織の一つである網膜に光をあてると,[K+]oの上昇が測定されている1)。
細胞の内と外ではイオン濃度が著しく異なっている。K+イオンは細胞外に低く,細胞内に高い。逆に,Na+イオンとCa2+イオンは外に高く内に低い。細胞はこのようなイオンのアンバランスによって電位(膜電位)を持ち,さらに,細胞内イオン濃度を変化させることによって,膜電位を変えることに成功した。
神経細胞の興奮は,細胞外からのNa+イオンとCa2+イオンの流入に伴って,一過性に膜電位がプラス側に変化することによって起きる。この膜電位変化は,引き続くK+イオンの細胞外への流出によって,すぐに元の状態に戻される。このような電位の変化は活動電位と呼ばれる。活動電位が神経の興奮を起こし,骨格筋や心筋の収縮を起こしている。そして確かに,神経活動に伴って細胞外K+イオン[K+]oが増加する。例えば,神経組織の一つである網膜に光をあてると,[K+]oの上昇が測定されている1)。
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