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文献詳細

雑誌文献

生体の科学53巻4号

2002年08月発行

文献概要

特集 一価イオンチャネル

グリア細胞のカリウムチャネルとK-spatial buffering

著者: 堀尾嘉幸1

所属機関: 1札幌医科大学薬理学講座

ページ範囲:P.276 - P.279

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 1細胞外Kイオンの功罪
 細胞の内と外ではイオン濃度が著しく異なっている。Kイオンは細胞外に低く,細胞内に高い。逆に,NaイオンとCa2+イオンは外に高く内に低い。細胞はこのようなイオンのアンバランスによって電位(膜電位)を持ち,さらに,細胞内イオン濃度を変化させることによって,膜電位を変えることに成功した。
 神経細胞の興奮は,細胞外からのNaイオンとCa2+イオンの流入に伴って,一過性に膜電位がプラス側に変化することによって起きる。この膜電位変化は,引き続くKイオンの細胞外への流出によって,すぐに元の状態に戻される。このような電位の変化は活動電位と呼ばれる。活動電位が神経の興奮を起こし,骨格筋や心筋の収縮を起こしている。そして確かに,神経活動に伴って細胞外Kイオン[Koが増加する。例えば,神経組織の一つである網膜に光をあてると,[Koの上昇が測定されている1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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