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文献詳細

雑誌文献

生体の科学53巻5号

2002年10月発行

文献概要

特集 加齢の克服―21世紀の課題 第1部 座談会

Ⅰ.アルツハイマー病/Ⅱ.健康老化/Ⅲ.高齢化社会に臨んで

著者: 伊藤正男1 岩坪威2 北徹3 佐藤昭夫4 田平武5 永井克孝6 野々村禎昭7 藤田道也8

所属機関: 1理化学研究所脳科学総合研究センター 2東京大学大学院薬学系研究科 3京都大学大学院医学研究科 4人間総合科学大学人間科学部 5国立療養所中部病院長寿医療研究センター 6三菱化学生命科学研究所 7微生物化学研究会 8浜松医科大学

ページ範囲:P.351 - P.375

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 伊藤(司会) 『生体の科学』誌では毎年1回倍大特集号を組むのですが,今年は加齢の問題を取り上げました。今回はいつもと違い,座談会と総説を組み合わせたスタイルにしました。論文にするにはまだ早いが,将来を見通してよく議論しておかなければいけないことを今日この座談会で大いに論じていただきたいと思います。
 テーマを三つに分けました。第一に,加齢とともに発症率が指数関数的に増え,社会的な関心も大きいアルツハイマー病は,分子生物学やゲノム科学の手法を駆使して今世界中で攻め立てていますが,その研究が果たしてどこまで進歩し,今後どうなるだろうかという問題です。第二に,そういう加齢にともなって起こる病気の問題が克服されると次に社会の関心の中心になるのは自然老化,健康老化の問題です。高齢化社会ではむしろこちらの方が大事になるでしょう。これは,いろんな成因を含んでいて,骨粗鬆症や糖尿病まで入れれば裾野がひどく広い領域で,まだなかなか系統的な研究が進んでいません。第三には,現在すでに高齢化社会が到来して,いろいろな医学的,社会的な問題が発生してきますが,それにどう臨んだらいいのかという問題です。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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