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文献詳細

雑誌文献

生体の科学53巻6号

2002年12月発行

文献概要

特集 ゲノム全解読とポストゲノムの問題点

マウスゲノム解読とポストゲノムトランスクリプトーム時代の生命科学

著者: 長谷川由紀1 林崎良英1

所属機関: 1理化学研究所ゲノム科学総合研究センター遺伝子構造・機能研究グループ

ページ範囲:P.560 - P.565

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 2000年2月15日,国際ヒトゲノムコンソーシアムがヒトゲノムのドラフトを解読したことに続き1),本年2002年末,マウスゲノムドラフトも解読終了予定となっている。さらに,理研ゲノム科学センターのわれわれのグループにより,史上最大のマウストランスクリプトームも解読され2,3),まさに,ゲノム配列と転写物(mRNA)の双方から,遺伝情報の全貌がわかりつつある。近年の予想外のゲノム解読の速さは,高速シーケンサープラズミドプリペレータ,高速PCRなどのシーケンス技術法の開発,シーケンスコストの低下,ショットガン法とそのアセンブルプログラムなどのシーケンス戦術とバイオインフォマティクスの発展,大型計算機の導入,完全長cDNA合成法の飛躍的発展,完全長cDNAのクラスタリング,全長解読システムと戦術の飛躍的改良,というような要因によって可能となった。
 ゲノム解読が進んだことで,塩基配列が明らかにされ,またその配列情報により,遺伝子の同定の加速など,ライフサイエンスの研究手法が飛躍的に加速化されてきている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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