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解説
個体発生と酵素多型―アフリカツメガエルのアルドラーゼを中心に
著者: 塩川光一郎1 梶田恵理2 堀勝治3
所属機関: 1第一福祉大学 2東京大学大学院総合文化研究科 3佐賀短期大学
ページ範囲:P.152 - P.157
文献購入ページに移動酵素多型の現象については,1950年代の初めにすでにエステラーゼなど,多くの酵素で知られていたが,当時はまだ酵素多型という概念がなく,抽出・精製の過程における何らかの修飾の結果であろうと考えられていた。ところが,Johns Hopkins大学のClement L. Markertは電気泳動的に異なるマウスの乳酸デヒドロゲナーゼ(乳酸脱水素酵素;LDH:lactate dehydrogenase)について詳細な研究を行い,これが同じような機能をもつサブユニット分子の組み合わせによって生ずる酵素多型によることをつきとめ,1959年,同じ反応を行う一群の酵素タンパク質をアイソザイムと呼ぶことを提案した1)。
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