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特集 クロマチン
クロマチンの超微構造―原子間力顕微鏡による最近の研究から
著者: 牛木辰男1 星治1
所属機関: 1新潟大学大学院医歯学総合研究科細胞機能講座顕微解剖学分野
ページ範囲:P.160 - P.165
文献購入ページに移動このAFMは,細い探針を試料に近づけて表面をトレースすることにより画像を得ようとする顕微鏡であるが,その際に探針・試料間に生じるごく微小な相互間力(原子間力やファンデルワールス力)を感知しながら一定に制御することで,試料の表面形状をナノスケールの分解能で可視化することができる2)。このように表面立体形状が画像化できる点では走査電子顕微鏡(SEM)とよく似ているが,金属コーティングなどの導電処理が不要な点や,大気中・液中での観察が可能な点では大きくSEMと異なり,生体物質の微細構造をより微細に,より生理的に解析できる新しいツールとして期待されてきている。ここでは,この顕微鏡で解析されてきたクロマチンに関する所見を紹介しながらクロマチンの微細構造について解説し,この分野の研究の現状と解決されるべき問題点について述べる。
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