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特集 ラフトと細胞機能
ラフトの概念
著者: 石塚玲子1 小林俊秀1
所属機関: 1理化学研究所フロンティアスフィンゴ脂質機能研究チーム
ページ範囲:P.260 - P.265
文献購入ページに移動しかし最近になって,モデル膜で観察されていたのと同様に,同一細胞膜上で脂質分子は一様に混ざっているのではなく,不均一に存在する,すなわちドメインが形成されているということが明らかになってきた。さらに特殊な脂質によって形成されるドメインには,様々な機能タンパク質が含まれ,ドメイン自身が膜輸送やシグナル伝達などの大切な機能の発現に関わっていることが示唆され,その重要性が注目を浴びている。このドメインは,「ラフト=いかだ」と呼ばれ,細胞膜上にあるプラットフォームのようなもの,として定義づけられている。ここでは「ラフトの概念」と題して,ラフトの定義,モデル膜と細胞膜のラフト研究についての知見を述べたい。
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