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文献詳細

雑誌文献

生体の科学54巻4号

2003年08月発行

文献概要

特集 ラフトと細胞機能

アミロイド前駆体蛋白質とラフト

著者: 櫻井隆1 貫名信行2

所属機関: 1理化学研究所脳科学総合研究センター神経変性シグナル研究チーム 2理化学研究所脳科学総合研究センター構造神経病理研究チーム

ページ範囲:P.291 - P.296

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 Alzheimer病発症に重要な役割を果たすアミロイドβペプチド(Aβ)は,アミロイド前駆体蛋白質(APP)からβおよびγセクレターゼという2種のプロテーゼの切断により生じるが1),ラフトはAPPとβ,γセクレターゼの相互作用,Aβ産生の場として重要であると考えられている2)。最近,APPはキネシンⅠと結合し軸索輸送顆粒とキネシンⅠをつなぐアンカーとして働くことが示された。同じ顆粒にβ,γセクレターゼが結合しており,単離した顆粒でのAβ産生に伴ってキネシンⅠが遊離することから3),APP代謝と輸送制御が関連する可能性もある。ラフトが小胞輸送のソーティングに関与していると考えられていることから4),APPが関与する軸索輸送,APP代謝とラフトの関連について議論したい。

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1883-5503

印刷版ISSN:0370-9531

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