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特集 ラフトと細胞機能
リピドラフトとT細胞シグナリング
著者: 中島泉1
所属機関: 1名古屋大学大学院医学系研究科微生物・免疫学講座
ページ範囲:P.297 - P.303
文献購入ページに移動 免疫系では,その発生から抗原刺激による活性化と調節まで,細胞間と細胞内の情報伝達が特に重要な働きをする。この情報伝達を左右するのが,細胞外からの刺激を受け止めて細胞内に伝達する細胞膜とその中の受容体である。受容体は外部刺激を受け取って細胞内にその情報を伝達するが,受容体のこの働きを支えるのが細胞膜であり,細胞膜の中で特に重要な役割を担うとされるのがリピドラフトである。免疫の働き全体を調節するT細胞において,リピドラフトの働きは特に重要であり,リピドラフトの基本的な働きのいくつかはT細胞での解析で明らかにされた。
本稿では,T細胞のシグナル伝達の研究の流れを,リピドラフトに焦点をあてて振り返るとともに,関連の最近のトピックスを,筆者らの研究室での最新の結果も含めて紹介する。
本稿では,T細胞のシグナル伝達の研究の流れを,リピドラフトに焦点をあてて振り返るとともに,関連の最近のトピックスを,筆者らの研究室での最新の結果も含めて紹介する。
参考文献
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