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特集 オートファジー
オートファジーにおけるApg7タンパク質活性化酵素
著者: 谷田以誠1 木南英紀1
所属機関: 1順天堂大学医学部生化学第一講座
ページ範囲:P.521 - P.527
文献購入ページに移動 哺乳類において,オートファジー(自食作用)はストレスや細胞内恒常性維持に必要のみならず,神経変性疾患,癌,心筋症と関わりをもつことが知られている1-7)。オートファジーの際には,オートファゴソームという細胞小器官が,ミトコンドリア・小胞体といった細胞小器官をも包み込むようにして細胞質成分を取り囲み,最終的に内包物をリソソームで分解する(図1)8)。このオートファゴソーム膜で細胞質成分を取り囲む過程に二つのユビキチン化様修飾機構がかかわっている(図2)9)。一つはApg12修飾機構でオートファゴソーム膜形成の初期過程の隔離膜形成に関わっており,もう一つのLC3(酵母ではApg8p)修飾機構は,オートファゴソームの膜の伸長・形成に関与している(図2)10,11)。Apg7タンパク質活性化酵素は,このApg12とLC3の二つのモディファイアーを基質とするユニークなユビキチン様タンパク質活性化(E1)酵素である12-16)。これらApgタンパク質のほとんどは酵母オートファジー変異株の解析から端を発したものである17)。現在,Apgホモログは線虫,ショウジョウバエをはじめとして,マウス,ヒトに至る哺乳動物および植物にまで保存されており,このユビキチン化様修飾システムの生物における重要性がクローズアップされてきた。ここでは,修飾反応の鍵となる酵素であるApg7,およびそれに関わるタンパク質を中心に話を進めていく。
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