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特集 アダプタータンパク
血管内皮細胞の遊走を制御するアダプター蛋白質Crk
著者: 福原茂朋1 望月直樹1
所属機関: 1国立循環器病センター研究所循環器形態部
ページ範囲:P.98 - P.102
文献購入ページに移動 血管内皮細胞はVascular endothelial growth factor,Angiopoietin,Ephチロシンキナーゼ受容体系1),スフィンゴシン1-リン酸(S1P)受容体・リゾホスファチジン酸1(LPA)受容体2)・ケモカイン受容体3)などのG蛋白質共役型受容体(GPCR)からの細胞内情報伝達系の活性化により細胞遊走能が亢進する。
遊走には1)細胞膜の進展,2)細胞-基質間の接着,3)細胞を牽引するちからとしてのアクトミオシン系が重要である4)。このそれぞれの調節機構が合目的的に制御されることで細胞の運動が調節され,運動能の亢進に通ずる。特に1)の細胞膜進展には低分子量GTP結合蛋白質Racの活性化が必要である5)。Racのグアニンヌクレオチド交換因子のひとつであるDOCK180の上流でCrkが機能していることが,線虫から哺乳類まで共通のシグナルカスケードとして明らかにされている6,7)。
遊走には1)細胞膜の進展,2)細胞-基質間の接着,3)細胞を牽引するちからとしてのアクトミオシン系が重要である4)。このそれぞれの調節機構が合目的的に制御されることで細胞の運動が調節され,運動能の亢進に通ずる。特に1)の細胞膜進展には低分子量GTP結合蛋白質Racの活性化が必要である5)。Racのグアニンヌクレオチド交換因子のひとつであるDOCK180の上流でCrkが機能していることが,線虫から哺乳類まで共通のシグナルカスケードとして明らかにされている6,7)。
参考文献
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